静岡県と浙江省の伝統工芸文化をつないだ「静岡県伝統手工芸品展」

 『2017静岡県伝統手工芸品展』が2017年11日14日から19日まで杭州市で開催され、成功裏に終了しました。今回のイベントは浙江省文学芸術界聯合会・浙江省人民対外友好協会・静岡県日中友好協議会が共同主催し、浙江省民間文芸家協会・日中民間工芸家友好促進会梶E杭州市工芸美術博物館が主管し、中国工業和信息化部工業文化発展中心・中国工芸美術協会・中国非物質遺産保護協会が協力機関となり、静岡県各界友好代表団と中国側の関係者約50名が開幕式に出席しました。

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 開幕式では、浙江省民間文芸家協会の杭間主席、静岡県経済産業部の天野朗彦部長代理、浙江省人民対外友好協会の陳愛珍専職副会長、静岡県日中友好協議会の栗原績理事長、日中民間工芸家友好促進会鰍フ劉建新会長がそれぞれ挨拶し、浙江省文学芸術界聯合会党組織の田宇原書記が開幕宣言を行いました。

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 今回の展示会は、静岡県と浙江省が友好提携を締結して以来、初の伝統手工芸品分野の展示会です。展示会では、ひな人形・漆器・陶器・金細工・染織・古美術等、静岡県の伝統工芸品400点余りが展示されました。又、大日本茶道協会静岡支部による茶道の実演の他、中国美術学院の依頼を受けての実演も行いました。

 

 今回の展示会では、各文化団体、芸術大学、伝統品業界従事者や、多くの市民等、本当に多くの方々に来場していただきました。

 

 展示会では、静岡県と浙江省双方の各分野にすばらしい影響を及ぼしたと感じており、来場者からも、今後も私たちにこの様な活動を長期的に続けていき、更に優れた、更に多くの日本の伝統工芸品を見たり、購入したりする機会を作ってほしいといった声がたくさん聞かれたので、私たちもその希望に答えるべく、絶えず努力していきたいと思います。

食通達を魅了してきた 杭州料理

 杭州料理は寧波料理、紹興料理と共に、中国八大料理の一つを形成する、中国を代表する料理の一つです。杭州市は古くから交易・観光地として栄え、国内外との交流を通して様々な味や調理法が伝わり、中国南北それぞれの料理の特徴が根付き、食通を魅了する老舗が多いことで知られています。「あっさり」とした味付けは杭州料理最大の特徴で、中国で注目されているこの「薄味」は健康志向に合致するため、中国国内で俄然注目されている料理となっています。塩味と軽い甘みも杭州料理の持つ、塩味と軽い甘みは日本人好みの味付けとなっています。

 

杭州料理の歴史
 紀元前2世紀、秦の始皇帝が南巡時に杭州で地元料理を堪能したといわれ、これが最も古い杭州料理の記述です。宋時代には、最も有名な杭州料理の一つ「東破肉」が誕生し、現在の杭州料理が形成されてきました。南宋時代に世界で最も繁栄する都市となった杭州では、西湖に浮かぶ船の上で杭州料理が出されたことが史書に記述されています。清の乾隆帝も杭州訪問時に杭州料理を堪能したことが史書に記されています。昨年9月、杭州市で開催されたG20で各国首脳に杭州料理が振舞われ、高い評価を受けました。
悠久の歴史を有し、「文化之邦」と称される杭州市で育まれた杭州料理は全ての料理に物語(一菜一典)があるといわれるほどです。

 

叫化鶏(ジャオホアジー)(別名・乞食鶏)        
 「叫化」は、「物乞い」を意味する言葉で、乞食が調理法を考案した料理とされ、その名が由来と言われています。下処理した鶏を蓮の葉でくるんだのち、さらに土で全体を包み、丸ごと炉で蒸し焼きにし、蓮の葉でくるんでいることで、肉は柔らかく、味が逃げず濃厚なうまみが出る上、蓮の香りもくわわわって、風味豊かなことが特徴です。

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東坡肉(ドンポーロウ)
 11世紀の詩人蘇軾(そしょく)は詩で政治を批判したとされ、浙江省杭州へ左遷され、その際、蘇軾は自身を東坡居士と名乗りました。 蘇軾は、西湖の治水工事を行い、周辺の田んぼの水量が安定するようになり、付近の農民から感謝の気持ちとして、大量の豚肉と酒が贈られました。 その際、使用人に作らせたことから、東坡肉と言われています。

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武漢棋院を訪れて、囲碁談議

                           日本棋院支部静岡県連合会会長 八木 勇

 

 静岡県主催の中国湖北省との草の根民間交流の打合せのため、7月8日(月)から12日(金)の4泊5日で武漢市へ行ってきました。武漢市は、人口1,012万人の大都市で、今あちこちで建設工事が行われています。近くに長江(揚子江)が流れ、郊外は湖や池が多く、緑が豊かでした。湖北省は漢中といわれ歴史が古く、殷周の時代から栄枯盛衰を繰り返し、三国時代の舞台となった「赤壁の戦い」の旧跡等があります。訪問団体は囲碁の他、県華道連盟、県吹奏楽連盟等、8団体で総勢21名でした。囲碁は私と、県庁囲碁同好会OB、県女性碁連盟幹事の3名で参加しました。尖閣諸島問題でギクシャクしているのは、国の問題であって一般のみなさんは、文化交流を望んでいるようで私たちは熱心な歓迎を受けました。

 

 第一日目は、全体会議と個別会議、2日目は団体毎に分かれての訪問でした。私たち3名と県庁担当者、湖北省外事弁公室の方々の5名で武漢棋院を訪れました。武漢棋院は東湖のほとりにある立派な建物で大小の対局室がありました。また、特別に日本式の洋室と和室の対局室があり足つきの厚い碁盤と碁笥が置いてありました。このような環境で碁を打てるのは楽しい思い出になると思います。湖北省囲碁協会の会長邵元州氏は元省政府の高官で話がどんどん進み、私たちは「春か秋の季節の良い時期に訪問したい」と話しましたら、大変喜んでいただけました。邵氏は、日本との交流を強く望んでいるようでした。特に静岡県は富士山があり、食が美味しいから是非行きたいと、食事会の席上役員10数名が集まり相談していました。

 

 現在、武漢に行くには武漢天河国際空港と富士山静岡空港を結ぶ直行便が週2回あり便利になりました。中国は、囲碁の歴史が古く、4千年前の堯・舜の時代にさかのぼります。多くの皇帝、武将、詩人が囲碁を愛し、たくさんの逸話、言葉が残されています。囲碁の別名は、爛柯、手談、鳥鷺、座隠、忘憂清楽等で故事にならっていろいろ付けられました。歴史ある中国との囲碁交流は楽しみで来年5月に訪問する予定です。

海鮮を活かした郷土料理 温州料理

温州料理とは
 温州料理は「甌菜」と呼ばれ、中国八大料理の一つ浙江料理を構成する四大流派の一角として中国でよく知られています。甌菜の名は温州の古称「東甌」に由来します。温州料理は多くのバリエーションに富んだ料理であり、最も多用される食材は近海鮮魚と周辺河川の淡水魚等の魚介類で、炒め物、スープ、あえ物、醤油煮等の素材の味を活かした料理法が多用されています。現在、温州料理には30種類以上の調理方法、250品の温州料理があります。
  
歴史と習慣
 温州の食文化は古くから栄え、史書の記述によると、二千年以上前から海産物を中心とした周辺の食材を利用して多くの料理が作られていました。また、温州料理は温州の民間食風俗を基礎として長く発展し、清代には既にその原型が形成されていたと考えられていました。当時、海鮮料理は広く流行していため、温州料理が大きな注目を集めることはありませんでしたが、中華人民共和国成立後の80年代には、多くの温州料理人の努力を経て、現在の温州料理が形作られ、その精巧で地方の特色溢れる料理は浙江料理の四大流派の一角として認められるようになりました。

 

 温州は独特な食習慣を有しています。温州では先ずはご飯類・麺類等の主食を食べてから、海鮮を中心とした料理が並ぶのが一般的で、その他の地域では少ない習慣です。

 

代表的な温州料理
三絲敲魚
温州の伝統料理である「三絲敲魚」は、近海魚やイシモチを材料とし、頭、尾、皮を取り除き、短冊状に刻んだものを木槌で打って薄くのばし、お湯で煮たものを調味料と合わせた料理です。現在ではこれに短冊状に切った鶏肉、ハム、椎茸、その他の野菜を加える場合もあります。
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温州魚丸
温州魚丸(魚のすり身団子)は温州市の伝統料理であり、温州水郷に住む人々の日常食です。透明なスープには僅かな酸味と辛みが感じられ、魚丸には弾力があります。比較的不揃いな形が温州魚丸の特徴で、1989年には「中華名軽食」に認定されています。

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浙江食紀行 塩・鮮・臭が味の決め手 寧波料理

寧波料理とは
 寧波菜は甬菜とも呼ばれる漢族の食文化を形成する重要な料理の一つです。海鮮食材の調理法に優れ、味は新鮮さと塩味の一体化を特徴とし、蒸す、焼く、煮る等の調理方法を多用しています。全国的に見れば浙江料理の1つという位置づけですが、寧波菜は「塩味」、「鮮度」、「臭み」によりその名を知られる地域の特色あふれる料理です。

 

寧波料理の歴史
 寧波市は19世紀初めに「五大通商港」の一つとして栄え、中国国内外の多くの人々が行き交い、それに伴い寧波の飲食業も大きく発展しました。この時代から多くの飲食店が店を構える三江口、江厦街で、寧波菜の代表的な料理「雪菜大湯黄魚」(雪菜とイシモチのスープ)、「剔骨鍋焼河鰻」(ウナギの煮つけ)、「氷糖燉甲魚」(すっぽんの甘煮)等が提供されるようになりました。その後比較的早い段階から上海で受け入れられ、清の光緒帝(1875年‐1908年)の時代には寧波料理を提供するレストランが既に上海にありました。寧波料理が他の地域の料理に比べて早い段階から上海で受け入れられた理由は上海料理との融合にあります。味付け、食材等の多くの共通点を有する二つの料理は互いの特徴を生かして進化し続け、改革開放後は浙江を代表する料理の一つとして国内外で高い人気を得ています。

 

寧波料理の三大特徴
塩味

 寧波は古くから漁業が盛んな地域であり、その海鮮類の保存方法として塩漬けが多用されてきました。そのため、寧波料理の多くに強い塩味が感じられます。


鮮度

 海鮮が豊富な寧波では鮮度の高い海鮮を味わうことができます。


臭み

 寧波料理の特徴である臭みは塩漬けによる発酵で発生します。代表的な発酵食品は臭冬瓜、臭里芋等があります。

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経済発展に急ブレーキ、中国の労働力問題

 2017年末時点、中国の18歳から44歳までの人口は5億4800万人に達している。中国メディアによると、この世代の人口は2022年には5億1800万人まで減少すると予想されている。日本では、16歳から64歳が生産年齢人口とされているが、中国は一律60歳定年なので、16歳から59歳までが中国の生産年齢人口とされ、上述の18歳から44歳までの人口は「働き盛り世代」と呼べる。中でも、労働参加率の全体的な低下の約35%が16−22歳の参加率低下によるものになると考えられており、若年層の減少が深刻な問題となっている。これは最も活力ある労働力がわずか5年で3000万人分も減少することを意味している。中国は高齢化と少子化も急激に進んでいることから、2050年までに65歳以上の高齢者が人口の32%を占める可能性があり社会の高齢化という問題も目前に迫っている。

 

 中国の生産年齢人口のピークは2011年で、2012年から生産年齢人口減少し始めている。これをGDP成長率と見比べてみると、2012年から経済成長率が低下し続けていることから、中国経済の減速と、生産年齢人口の減少は連動関係にあると考えられている。中国経済の成長率が数年連続で前年を割り込んでおり、これが労働力人口の減少に関連していると指摘されている。少なくとも今後15年間は、生産年齢人口は減り続けることになり中国経済にとって大問題となる。2015年に中国は一人っ子政策を事実上廃止したが、全面的な廃止となっても生産年齢人口は、今後15年間は増えない計算になる。

 

 実際、出生率は1960年代中ごろから低下を続けており、現時点では人口を維持できるだけの水準すら割り込んでいると考えられている。一人っ子政策が完全に廃止されても、現代中国人の子どもを産み、育てるという意識は日本同様低下しており、人口減少は日本や韓国だけでなく、中国にとっても深刻な問題となっている。また、労働人口の減少が継続すると、安定的な公的年金制度を維持することが一段と難しくなると指摘する専門家もいる。

 

 専門家は、一人っ子政策を即時完全に廃止する必要があると指摘している。また、一人っ子政策の廃止だけでは労働力人口の減少を食い止めることができないとの見方を示している。それは、経済発展に伴い、養育コストの増加に伴う出生率の低下が自然的な流れであるためである。そのため、東南アジアなどからの移民を受け入れる対策も早期に講じる必要があると指摘。広東省や浙江省など沿海地域の大都市で、ベトナムやフィリピンなど東南アジアのほか、アフリカからの労働者が多く働いており、今後はこの傾向が一段と進むと予測されている。


※「労働力不足のピークが迫る」等を整理

静岡県寧波市囲碁交流団に参加して

                                     三島市役所会計管理者 加藤健一


 去る9月21日から25日まで、4泊5日の日程で「静岡県寧波市囲碁交流団」に参加いたしました。私の浙江省訪問は7年前の浙江省囲碁交流団以来です。当時の富士山静岡空港は閑散としていましたが、久しぶりに空港に来て、溢れんばかりのお客でびっくりし、更に静岡空港の出野社長にお見送りいただき、恐縮しました。「すごいぞ」、富士山静岡空港が盛り上がっていると実感いたしました。

 

 囲碁は中国から韓国や日本に伝わり、別名「手談」とも呼ばれ、言葉が通じずともお互いの考えが手に取るようにわかる、国際交流にはもってこいの頭脳スポーツです。また、中国のみならず韓国からも参加ということで、貴重な経験となりました。

 

 訪問先の寧波市は浙江省の副省級市で、市とはいえ、面積約10,000、人口764万人という巨大都市です。訪中2日目は市内視察でしたが、曹洞宗の開祖・道元禅師も修行された天童寺、インドのアショーカ王ゆかりの阿育王寺を見学しました。市内移動に、高速道路を使うとは、中国の広さが身に染みました。

 

 試合は、中国から上海市、寧波市、韓国から済州道、順天市、日本から静岡県、奈良市、益田市、日中文化交流協会の計8チームによる団体戦。交流試合とは言いながら、そこは碁打ち、皆闘志満々。団体戦は、日本ではチームごとの対戦ですが、中国では個人成績の合計でチームの順位が決まります。結果はエース佐藤君の活躍で静岡県が優勝、上海市が準優勝、個人は佐藤君優勝、不肖、私が準優勝という結果でした。正直、中国と韓国が本気で対応されたらひとたまりも無かったはずですが、友好第一で大人の対応をしてくださった結果かと思います。

 

 2018年の2月11日から18日には、静岡市や静岡商工会議所などが主催で、世界中の囲碁ファンをもてなす「徳川家康公記念世界囲碁コングレスin静岡」開催を予定しており、家康公と囲碁、静岡の魅力を世界にアピールする大会とするべく準備中です。私も囲碁を通して、今後も日中友好のお手伝いができればと改めて思いました。

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紹興酒と濃厚な味つけ 紹興料理

紹興料理とは

 紹興料理は中国8大料理の一つに数えられる浙江料理を形成する重要な要素であり、江南地区水郷文化の特色を色濃く反映させた料理です。紹興料理は淡水魚、海老、家禽と豆類を主な材料として、サクサクとした食感、素材の味を活かしたスープ、油を極力使わず、辛みを抑えた濃厚な味付けが特徴です。新鮮な食材と塩漬け、燻製食品を一緒に調理することが多く、濃厚で甘く、長く続く余韻が当地の名産紹興酒に良く合います。
 一度食べたら、好きになってしまったという日本人も多い、中国では臭豆腐の本場は浙江省の紹興と湖南省の長沙です。紹興市内で最も有名なレストランの一つである「咸亨酒店」は魯迅の小説『孔乙己』に登場する居酒屋を復元した店であり、魯迅作品ファンだけでなく、紹興料理、臭豆腐を味わう人たちでいつも賑わっています。

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紹興料理の歴史
 山海の幸に富む紹興は古くは越の名で呼ばれ、春秋戦国時代から栄え、飲食文化もそれに伴い発達してきました。紹興料理で最も有名な料理の一つ「清湯越鳥」はこの旧称に由来しています。晋代には多くの詩人が紹興に集まり、美酒と美食によって名作を誕生させ、南宋時代には、紹興は臨時首都となり、南北料理を融合させる役割を担いました。この「南北融合」は紹興料理にとって最も重要な変革となり、この時代から紹興料理は成熟期に入ったとされています。近代に入ると、紹興市内にレストランが立ち並び、紹興料理は郷土料理から一つ流派としての地位を確立します。現在、紹興料理はこれまでにない繁栄期を迎えています。干菜肉、清湯魚圓等は代表的な紹興料理として国宴でも提供さています。

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「双十一」中国最大の販促イベント

                                                               静岡県中国駐在員事務所

 

 「双十一」とは、11月11日を指す言葉であり、アラブ数字の「1」の形が4本のつややかな棒に似ていることから、11月11日を「光棍節」(独身の日)と呼ぶようになりました。もともとは若年層の間で流行した娯楽性の記念日でしたが、インターネット等のメディアを通じて瞬く間に多くの一般人に受け入れられる様になりました。その後、多くのビジネスマンが「光棍」(独身)の意味から外れた販促活動を行う様になり、徐々に現在の大規模販促イベントへと姿を変えていきました。

 

 「双十一」ショッピングイベントは当時の淘宝商城(現在の天猫)が2009年11月11日に行った販促イベントが起源で、当時の参加店は決して多くはありませんでしたが、売上額は当初の予想を大きく上回りました。そこで、天猫は毎年11月11日に大規模販促イベントを行うことを決め、中国全国民のショッピングカーニバルとなりました。

 

 アリババの発表によると、2016年の「双十一」販促イベントでは、開始僅か6分58秒で天猫の取引額が100億元を突破しました。これは2015年の12分28秒を大きく上回るスピードです。最終的に2016年「双十一」販促イベントの取引額は1,207億元に達し、取引地域も235の国と地域にまで拡大、取引の約82%がオンライン決済によるものでした。今年の「双十一」1日の宅配受付件数は6.57億件に達し、物流各社に対する負担も大きくなっています。物流各社は事前準備を確実に行い、貨物機の振り分けを進め、オンラインショッピングの配送速度を向上させています。

 

 2009年の「双十一」販促イベント誕生以来、オンラインショッピングは日進月歩で進化し、毎年この1日は名実ともに全国民にとって盛大なショッピングイベントとなっています。眼下の景気低迷という背景の下、「双十一」販促イベントの旺盛な集客力と莫大な売上は中国のオンライン消費の巨大な潜在力を表しています。今、中国の小売業態に根本的な変化が起こっており、オンラインショッピングは以前のその他の小売業を補完する形態から、小売業の主流形態へと転換しています。

待ちに待った上海ディズニーランド開園

静岡県中国駐在員事務所

 

 多く人々が注目する上海ディズニーランドが6月16日に開園した。「夢の世界」の幕開けとなった開園式では、汪洋宣国務院副総理が習近平国家主席から届いた祝賀状を読み上げ、挨拶を行ったほか、韓正上海市党委員会書記も出席した。

 

 中国大陸初のディズニーランドとして、上海ディズニーランドは「中国色」を強く打ち出している。チャイナ服(中国風の模様がついたシルク製の上着)を着たミッキーとミニー、干支をモチーフにしたディズニーキャラクター等、園内は中国文化で溢れているが、これは他の地域のディズニーランドにはない特徴である。

 

 上海ディズニーランドにはディズニーの歴史において初めてのものが多数存在する。上海ディズニーランドの「魔法のおとぎの城」は世界のディズニーランドの中で最も高く、複雑な造りである。

 

 1ヵ月間のプレオープンでは入場者数が50万人を突破し、「ソアリン・オーバー・ザ・ホライズン」、「カリブの海賊」、「トロン・ライトサイクル・パワーラン」等の人気アトラクションは3時間から4時間待ちとなった。

 

 上海ディズニーランド周辺にも多くの見所がある。リゾート区内にあるディズニービレッジではショッピング、飲食、レクリエーション等を楽しむことができ、市内繁華街の陸家嘴には世界最大のディズニーショップが2015年5月20日に開店している。

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今年も大盛況、中国最大の販促イベント「双11/独身の日」

編集:静岡県・浙江省経済交流促進機構浙江省委員会事務局


 日本の皆様はご存知ですか?毎年11月11日、中国で開催される最大のショッピングキャンペーンイベント。

 

 「双11独身節」(シングルディ)はもともと若年層の間で交わされる冗談の1つでした。2009年11月11日、アリババの馬雲氏がこれを販促活動に利用し、その後、徐々に中国電子商取引における重要イベントに成長していきました。9年前の第1回開催当初、参加店舗は僅か27店、販売額は5,000万元でしたが、年を追う毎に販売額記録が塗り替えられる一大イベントに成長していきました。2017年は開始僅か11秒で1億元、28秒で10億元、3分で100億元を突破し、「双11」の1日の販売額は1,682億元に達し、前年に比べ約4割増加しました。

 

 「双11」は既に生活に密着した存在になっています。日常会話でも、「双11」で買った物、各種割引サービスに関する情報交換等の「双11」に関することについて語り合い、また、「手」(知らず知らずのうちにネットショッピングで浪費してしまうので、クリックできないように手を切り落とすしかない)、「食土」(ネットショッピングで浪費しすぎて、来月から土しか食べられない)といった専門用語も増え、日常的に使われています。

 

 アリババでは、イベントを盛り上げるため、「双11」パーティーを実施しています。有名タレントを起用してテレビ番組を作成し、長い歴史を誇る春節に負けない盛り上がりを作り出しています。また、パーティーでは、最新のAR、VR技術により有名タレントが自分のすぐそばにいるような感覚を作り出しています。「双11」パーティーを見ながら、SNSサイト微信「WECHAT」で「いいね!」、または、コメントを残すことができる参加型のイベントになっており、既に「双11」に欠くことのできないイベントになっています。

 

 現在、「双11」では上述のショッピングだけでなく、あらゆる関連イベントを開催しています。全国的なテレビパーティー、とても全て眼を通すことができないほどの商品の各種宣伝等。来年はどんな「双11」が開催されるのか?私達は今から楽しみにしています。

世界最先端のモバイルウォレット都市、杭州

編集:静岡県・浙江省経済交流促進機構浙江省委員会事務局

 

 貴方は日々の生活でこのようなストレスに悩ませられる事はありませんか。例えば、左右両手に荷物を抱えてバスに乗るときに、小銭やICカードをとりださなければならない、更には小銭を持っていない等。杭州はこのような問題と無縁の都市です。今年6月、杭州市街区の全ての公共バスでモバイルウォレットが使用可能となり、携帯電話1台で何不自由なく外出できるようになりました。

 

 「キャッシュレス」社会は既に杭州の新たな代名詞となっています。杭州は現金を持つ必要がない都市であり、既に中国のみならず世界最大規模のモバイルウォレット都市になっています。全国337都市中、杭州のモバイルウォレットの普及率、カバー率、サービス水準、どれをとっても北京、上海、広州の大都市を上回り、全国1位となっています。現在、杭州のタクシーの98%、スーパー・コンビニの95%、レストランの50%、杭州市街区を走る全ての公共バスでモバイルウォレットによる決済が可能となっています。その他、杭州市民は光熱費、医療費、罰則金等、50項目に上る公共料金の支払いもモバイルウォレットで支払うことができます。

 

 モバイルウォレットによる決済は信用の積み重ねであり、杭州市民の信用評価は全国平均を31ポイント、零細企業の信用評価は全国平均を41ポイント上回っています。そのため、杭州では「信用を通貨」として使用でき、市民は現金を持っていなくてもショッピングを楽しむことができます。例えば、社会信用スコア「芝麻信用」が650以上はデポジット無しで自転車をレンタルでき、600以上はデポジット無しで書籍を閲覧でき、550以上は無人販売機を使用することができます。杭州では、今、「貴方の財布にはいつから現金がはいってない?」、「最後に現金をおろしたのはいつ?」といった会話が頻繁に聞かれます。

 

 杭州、更には中国全土で「キャッシュレス社会」が益々身近な存在になっており、AI、クラウド等の新技術と同じように徐々に人々に受け入れられています。                 

シェアビジネスが進化中、電動自転車も

編集:静岡県・浙江省経済交流促進機構浙江省委員会事務局

 

 2018年1月12日、電動補助付き自転車をシェアすることができる新たなシェア自転車ステーションが杭州市浜江区に設置され、新形態のシェア自転車の幕開けとなりました。新たなサービスステーションには自転車約1,000台と自転車用補助バッテリー約3,000個が用意され、現在、浜江区を中心に、51か所のサービスステーションが設置されています。

 

 補助バッテリーが必要ない時は、一般の自転車と同じ様に使用でき、長距離移動もしくは体力を使いたくない時は補助バッテリーを借りて、自転車のかごの下に差し込むことで、電動補助付き自転車として利用することができます。

 

 特に注目すべきは、今後3カ月間、バッテリー貸出料が無料となっていることです。現在、既にシェア自転車利用登録をしていれば、この期間バッテリーを無料で利用することができます。3ヶ月後に、試験の結果を考慮して正式な価格が決定されます。

 

 この新たなシェア自転車は、最もクリーンなエネルギーソーラーバッテリーを使用した「シェア自転車+新エネルギー」形態の新たなシェア自転車です。この電動補助付きシェア自転車を始めとして、今後更に多くの新エネルギー開発商品が杭州でお目見えすることが期待されます。

 

 シェア自転車は既に杭州市の代名詞となっています。今回導入される電動補助機付きシェア自転車によって、渋滞が深刻化する杭州市内の交通状況の改善、更に、排気ガスの削減が期待できます。

 

 ここ数年、杭州市には高水準のシェア文化が根付いており、電動補助付きシェア自転車は杭州市民を更に便利に、幸せにすることができると市民は期待を寄せています。

「日中 新たな友好の絆を求めて・・・」

                     はままつチャイナ文化研究会代表幹事  坂本 豁
                            
 9月18日から23日の日程で、5年の月日を経て、久しぶりに浙江省を中心に訪問・研修いたしました。静岡県と中国浙江省とは、友好交流・促進を目指して、本年で34年を経過しまた、杭州市と浜松市とは、世界遺産「西湖」の繋がりから友好都市協定を結んでおり、訪問するたびに旧知の友人が温かく迎えていただき、いつも友好交流の大切さと親しみを感じるところであります。

 

 浙江省杭州市では、9月上旬にG20首脳会議が開催されたこともあり、基幹道路をはじめ社会基盤が整備され、樹木の新鮮な緑が通りに面し、街中全体が清潔感・清涼感にあふれていました。     

                     

 今回の最大の訪問目的である、杭州市に本社を置く中国電子商取引の最大手企業「阿里巴巴集団」(アリババグループ)の本社視察訪問であります。同社は1993年3月に総裁の馬雲(ジャック・マー)氏を先頭に18名で創業し、僅か23年で世界最大のオンラインマーケット企業に成長し 世界を席巻しております。本社訪問では、孫炯副総裁よりグループ全体の経営戦略を拝聴し、身体全体から溢れ出る熱意と活力・精力、何よりも「今」を大切にする時間の貴重さ・紹介画面に映し出される瞬時の数字を流暢な日本語で語り掛け、その訴える話力・身振りによる世界戦略は驚嘆の一言です。ネット社会における今後の経営の在り方を教わったわけですが、日本、特に中堅・中小企業は、独自の技術を磨き上げニッチの世界でオンリー・ワンを目指すしかないと感じ、参加者一同、視察訪問が出来たことが心に残る貴重なる体験でありました。

 

 杭州市と同様、浙江省海寧市も、中国最大の皮革製品市場「中国皮革城」を擁する地方の中核都市でありますが、上海地域とも連携し、企業誘致に力を入れています。今なお、発展途上の街であり近代化が進められておりますが、ここでも浜松に訪れた旧知の友人と時間を忘れて交流を図ることができ、更なる絆を強く意識いたしました。

 

 都市自体の近代化が進むとともに、世界遺産を擁する昔日の時代を保護する杭州市・紹興市・海寧市・上海市・蘇州市の都市を巡り、中国の歴史と文化を学び、グローバルの中で短縮する時間・距離を強みとする「今」を大切にする心を肌で感じ取り、日中友好の「絆」を継続して交流促進の一助となるべく、今後とも本会として活動していきたいと思うところであります。

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変わる春節、一家団らんは過去のものに??

 2018年、中国で旧暦の大みそかに当たる2月15日(木)、春節(旧正月)の大型連休が始まり、2月21日(水)までの7日間が休日となった。昔からの中国の伝統では春節=家族の団らんであり、都会へ出稼ぎに行っている人々にとっては、年に一度の春節に、親や子どもがいる家に帰ることが何よりの楽しみとなっている。しかしながら、近年は急速な経済成長、中国人の間での海外旅行ブーム等によって、その過ごし方に変化が生じている。

 

 その一つは、家に帰れない、もしくは帰りたがらない人々であり、最近では「恐帰族」(帰省恐怖症候群)という新しい言葉が生まれている。つまり、帰りたくても帰れない人が増えている。その理由はさまざまで、例えば、臨時出費の問題、春節の前から一斉に「民族大移動」が始まるため、交通機関は軒並み大変な混雑となり、出費、疲労が激しく、帰郷を倦厭する人も多い。更に、中国の場合は、春節は親戚や友人の間を互いに訪問し、新年の挨拶をする習慣があり、その際に訪問先に子どもがいれば、お年玉をあげるのが風習となっている。お年玉の「相場」も以前より上がり、多い場合は5,000元?1万元(約10万円?16万円)にも達する。一方、都会で会社勤めをする地方出身の独身男女にとっても、この時期になると帰省をためらってしまうようである。なぜなら、親からの結婚の催促が煩わしく、避けたいからである。

 

 こういった背景から、海外旅行に出かける中国人が急増している。中でも、訪日旅行は、LCCの増便、訪日中国人観光客向け観光ビザの緩和、円安等を理由に人気となっている。日本のインバウンド市場のみならず、消費意欲が高い春節(旧正月)中の中国人観光客は、アジア圏を中心とした 世界中のインバウンド市場で重要なお客さんとなっている。

 

 中国の旅行予約サイト「Ctrip」の調査によると、2018年の春節(旧正月)期間中に 約650万人が海外旅行にでかけると見込みである。2017年の春節(旧正月)期間中の中国人海外旅行者の数は615万人であったため、昨年に比べると7%増 になる。2018年の春節(旧正月)中に海外旅行する中国人観光客は、一人当たり一回の旅行平均で 約1,150ドル(約125,000円)を支出するとみられている。

 

 また、文化的にも変化が出ている。元来、中国では新年を祝う花火や爆竹が風物詩として知られているが、北京市では安全や大気汚染対策への配慮から、今年は使用制限が強化された。北京市公安局によると、今年は花火や爆竹の使用禁止区域が拡大された。中心部では、花火や爆竹の使用も売り場の設置も認められていない。売り場は昨年511カ所あったが、今年は87カ所に大幅に減った。用意された花火や爆竹の量も昨年の半分以下という。

 

※「2018春節」、「恐帰族」等を整理

お墓が高くて死ねない! 中国のお墓事情

 毎年4月初めの清明節になると、中国人は先祖のお墓参りに行く習慣がある。日本では何代にも渡って家族が先祖と一緒にお墓に入ることができるが、中国では1名又は2人の個人や夫婦墓が一般的な風習であり、北京等大都市の墓地は、「人口増加、土地不足」のために、墓地の価格は急激に値上がりしている。お墓市場では、ややもすれば、数万元、数十万元、ひいては百万元を超える墓地も出回っており、ごく一部の裕福な人達を除けば、一般市民にとっては平静ではいられない。「お墓が高くて死ねない!」という話題は、決して巷の茶飲み話ではなくなってきている。

 民生部が発表した『2014-2015中国葬儀事業発展報告』によると、中国の年間死亡人数は約800万人で、火葬される比率は50%である。土地資源が不足しているため、大部分の省で、既存の墓穴を10年以内には使いきってしまう勢いである。

 このような背景によって、墓地の価格は絶えず上昇している。一方、地方によっては墓地の面積の広さを他の人と競い合うといった競争意識もはたらき、お骨を埋葬する1名又は2名の墓地面積は1uを超えてはならないという、政府が定めた規定があるにも関わらず、個人がオーダーメイドする墓地には、面積が10uを超えるものや、豪華に装飾されたものも大量に存在する。いわゆる「風水」の良い場所に建てられた豪華な墓地は、顧客が面積や設計、石材等を自由に選択でき、1つの墓地に数百万元をかけるといった状況も珍しくない。

 なぜ墓地を市場化する必要があるのか?なぜ公益化して、平等な社会を建設することができないのか?というような疑問が生まれてきている。

 人は生まれながらにして平等だというのは理想主義にすぎないとしても、死ぬときには平等であってもよい。実際、寧夏省銀川市では定価99元の公益墓地が多数売り出されているが、誰も見向きもしない。行政部門の監督不足により、公共墓地は手抜き工事というのが公益墓地の代名詞となってしまっている。

 生まれれば親に養われ、亡くなれば拠り所となる場所があるというのが人間の基本的な権利である。もともと葬儀業界は、公共サービスの保障範囲に組み入れられた民生事業であるべきであり、葬儀にまつわるビジネスを本来の公共サービスに戻し、墓地の公益化を推進する時代が訪れようとしている。又、樹木葬、海葬等の生態的な手段が積極的に採用されれば、土地の利用やコストが削減できるだけでなく、環境保護にも役立つ。人々のお墓に対する観念を変えていく必要がある。

※「捜狐評論」等を整理