寄稿レポート

≪協議会ニュース

・ 2021年(3月号)

・ 2020年(12月号、10月号、7月号、3月号)

 ・  2019年(12月号、10月号、6月号、3月号)   

・ 2018年(12月号、10月号、7月号、3月号)

 2017年(12月号、9月号、6月号、3月号) 


≪トレンドNOW(潮流奔騰)≫

・急成長するモバイルニュースアプリ(2021年3月)

・交通・地図・旅行関連アプリ(2020年12月)

・「新小売」時代、デリバリーサービス(2020年10月)

・百花繚乱の「雲会議」〜オンライン会議〜(2020年7月)


≪中国博物館紀行≫

・金華市剪紙博物館(2021年3月)

・臨海市国華珠算博物館(2020年12月)

・欧詩漫真珠博物院(2020年10月)

・中国黄酒博物館(2020年7月)


≪作家が見た中国へタイムスリップ≫

・浅田次郎、中国の旅(2021年3月)

・谷崎潤一郎、中国の旅(2020年12月)

・司馬遼太郎、江南の旅(2020年10月)

・芥川龍之介、西湖の旅(2020年7月)


≪CHINA WATCHING≫静岡県日中友好協議会 交流推進員 横井香織による寄稿

・ 生け花・盆栽が普段の生活に(2021年3月)

・ 漢方生活:蓬〈ヨモギ・棗〈ナツメ〉(2020年12月)

・ 寧波の院士林、銀杏(2020年10月)

・ 寧波の桂花、樟木(2020年7月)


≪ミニレポート≫

・ 中国の自動車白書2020年(2021年4月)

・ 生産、市場共に席捲する中国の民生用ドローン(2021年3月)

・ 14億人を突破した中国、気になる第7回人口調査の結果(2021年2月)

・ 干支にみる東洋思想、2021年は「辛丑」(2021年1月)

・ パンダ:開発と保護の狭間で(2020年12月)

・ 中国のインスタント食品市場、再び活況に(2020年11月)

・ 次々と誕生する中国のユニコーン企業(2020年10月)

協議会ニュース

生け花・盆栽が普段の生活に

中国人の知人の家を訪ねると、どのお宅にもサンルームのように太陽光が入るスペースがあり,そこにはいくつもの花や観葉植物が置かれています。最近は、鉢植えに飽き足らず、日本の伝統文化である生け花や盆栽などに関心が集まる傾向にあります。ポスト・コロナの時代には、中国から伝わり日本の文化となった生け花や盆栽などを通じて、文化交流がいっそう深化するのではないかと思います。生け花や盆栽を日常に取り入れている二人の方を紹介したいと思います。

ikebana.png

生け花は、中国から仏教とともに供花が伝来し、それが日本の風土の中で育成され芸術に高められました。ここ数年、中国の都市部では日本のフラワーアレンジメントや生け花を学ぶ人が急増しています。寧波大学の同僚である牛伶俐先生も、その一人です。牛先生は数年前、寧波で開かれた「人文花道」の体験教室に参加しました。このときすぐに生け花に魅了され、学び始めました。2019年には日本の大学に籍を置き、一年間、池坊流華道を学びました。寧波の教室で生け花を学ぶ人は、若い女性が圧倒的に多く、大学生や小中高生もいるというから驚きます。その中には、自分の手で花を選び花の姿を整え、できあがった生け花をプレゼントとして母の日や誕生日などに贈る、という人もいるようです。中国人にとって生け花は、日本人が感じるよりずっと身近な芸術になっているといえるでしょう。

 

盆栽は、中国では「盆景」といい、唐代に始まりました。これが日本に伝わったのは平安時代の終わりごろで、その後禅宗の影響や日本人独特の感性により、独自の盆栽が発展してきました。最近の中国では、富裕層を中心に日本の盆栽を持つ愛好家が増えています。盆栽というと高齢者の趣味というイメージがありますが.若い愛好家も少なくなく、中国人バイヤーや富裕層が直接日本を訪れて盆栽を購入しています。中国で日本の盆栽が人気なのは、緻密で繊細な日本人の美的感覚に共感しているからなのかもしれません。 ところで、静岡市に苔聖園という盆栽園があるのをご存じでしょうか。ここの盆栽作家・漆畑大雅さんは、10代で単身中国に渡り中国語や中国文化を学びました。帰国後は著名な盆栽作家木村正彦氏に師事し、本格的に盆栽を始めました。現在は盆栽作家として活躍しており、国内外の展覧会に出品しています。また、流暢な中国語と英語で盆栽の魅力を海外に向けて発信しています。海外から盆栽の手入れや実演のオファーがあるようで、コロナ後は寧波や杭州で見かけるかもしれません。

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寧波大学外国語学院外籍教師

静岡県立大学グローバル地域センター客員講師

(静岡県日中友好協議会 交流推進員)

横 井 香 織


寧波の桂花、樟木

中国は広大で、地域によって自然環境も食文化も言葉も異なります。浙江省は中国の南方に位置しており、水が豊かでたくさんの樹木や花であふれています。静岡とは少し趣の違う寧波の自然の美しい景色や風物を紹介します。

日本で花といえば、桜や梅を思い浮かべる人が多いでしょうか。寧波にも桜公園があり、春には多くの人が訪れます。寧波人の同僚、宋先生に「花といえば、桜ですか」と聞いたところ、「それは桂花ですね」と返ってきました。桂花(日本名はモクセイ)には丹桂、金桂、銀桂、四季桂の4種類があり、どれも甘い香りを漂わせます。寧波市内の保国寺には、なんと3000株もの桂花があり、寧波の人々を楽しませています。

寧波の人達は、桂花を見て楽しむだけではありません。桂花茶、糖桂花(桂花ジャム)、桂花酒、桂花(餅)、桂花山薬(ヤマイモ)等、桂花の花を使ったグルメを味わいますし、豚の角煮に桂花の花を入れたり、寧波のスイーツ、湯圓(タンユアン)にも花びらを散りばめたりします。見てよし、食べてよし、香りもよし。甘く香る桂花は、寧波人の心に深くしみいる特別な存在なのです。

キンモクセイ
湯圓
【金桂(桂花の一種)】 【寧波のスイーツ、湯圓】

もう一つは、寧波のあちこちに見られる樹木に樟木(クスノキ)があります。1984年9月に、寧波市の市樹に認定されました。樟木は常緑樹ですが、新緑の季節になると、前年の葉が赤色になって落ちます。花は黄緑色で、緑の実が熟すると黒紫色になります。樟木の精油は樟脳で、日本でも防虫剤として古くから使われてきました。

寧波で最も古い樟木、樹齢1200〜1500年の樟木が寧波の寧海前童竹林村にあります。私が勤務する寧波大学の構内にも樟木が生い茂っています。この木が好きでたまらないという鳥がいます。白鷺です。毎年、春になると群れでやってきて樟木に巣を作り、卵を産んで子育てを始めます。白鷺にはどうやらお気に入りの木があるらしく、1本の木に10個以上の巣が作られ、20羽以上の白鷺が見られることがあります。そのため、樟木の下を歩くときは要注意!晴れていても、傘は必需品です。白鷺は、樟木の下を歩く人間に容赦なくフンをまき散らすからです。群れでやってきた白鷺は、樟木の実や大学の南に流れる甬江の小魚をえさに子育てをして、秋には再び群れで飛び立っていきます。樟木と白鷺は、寧波大学の春から秋にかけて見られる『風物詩』になっています。

楠木.jpg

【寧海前童竹林村の樟木】

 寄稿:寧波大学外国語学院外籍教師、静岡県立大学グローバル地域センター客員講師

   (静岡県日中友好協議会 交流推進員)横井 香織

横井香織さん

【中国博物館紀行】中国黄酒博物館

酒造原産地の浙江省紹興市には、2007年10月29日にオープンした、日本でもファンが多い「紹興酒」の歴史や醸造工程などを紹介する『中国黄酒博物館』があります。

黄酒博物館1
黄酒博物館2
黄酒博物館3
黄酒博物館4

 

中国の代表的な黄酒の中で、紹興酒はその最として、紹興と言えば「紹興酒」で全国に名を馳せ、醸造技術も国家レベルの無形文化遺産保護となっています。しかしながら、中国では、ビールや蒸留酒「白酒」の人気が高く、紹興酒をはじめとする醸造酒「黄酒」の販売量はアルコール飲料全体の約5%にとどまっているとされ、このため、地元では、紹興に多くの観光客らを呼び込み、紹興酒の知名度を一層高め、消費拡大につなげたい意向が博物館に反映されています。

『中国黄酒博物館』と名付けられた博物館は、国内初の黄酒文化と産業文化をテーマにした専門博物館であり、建築面積16,000平方メートル、展示ホールの延床面積は10,000平方メートル、酒史フロア、酒芸フロア、3Dシアター、地下酒蔵などを設け、醸造酒の悠久の歴史と文化のエッセンスを展示し、紹興酒の歴史を紹介するコーナーには、古代の酒器や資料写真、紹興酒を愛飲したとされる紹興生まれの文豪・魯迅に関する展示もあり、立体映像で紹興酒の醸造工程を再現するコーナーが設けられている他、官女に扮した女性が紹興酒の正しい飲み方を披露するショーもあり、紹興酒の試飲をすることもできます。

⇒中国黄酒博物館HP

中国博物館紀行

芥川龍之介、西湖の旅

芥川龍之介.jpg明治の文豪・芥川龍之介は、子供の頃より『西遊記』、『水滸伝』などの中国古典文学を愛読し、中国古典から培った素養により、悠久の歴史を持つ中国大陸の風景に憧れを持っていました。1921年、大阪毎日新聞の海外視察員として、中国へ約3ヶ月派遣され、3月20日に上海に上陸し、上海・杭州・南京・九江・漢口・長沙・洛陽・大同・天津などを遍歴し、7月上旬に帰国し、後に見聞記「中国游記」(中国紀行)を書き記しています。

 

芥川の目に映った現実の中国は内憂外患であり、芥川にとって、憧れの中国認識を打ち砕くものでした。思い寄せていた中国風景になかなか出会えず、却って中国伝統文化の没落な光景や、場違いのような西洋化された風景をよく見かけたため、自国の文化を疎かにして、西洋の合理主義を追求することに対して嘆かわしいと記しています。しかしながら、1920年代〜30年代は、上海は極東最大の都市となり、東洋の魔都とも呼ばれ、人々の憧れの街となり、人を魅了していった頃です。


新新飯店.png芥川は、5月2日から2泊3日、杭州を訪問しています。当時は現在と違い、約5時間かけて列車に乗り、着いたのは夕方7時頃です。宿泊ホテルは、西湖の畔にある今日も現存営業し、オールドホテルとして知られている「新新飯店」です。場所は杭州シャングリラホテルの近くにあり、良い位置に立地しています。


芥川は、杭州駅から人力車でホテルまで向い、車中から見た最初の西湖の風景は、今日のような賑わいはなく、「人も犬もいなく、寂しい」と記し、期待したほどもないとがっかりしています。しかしながら、ホテル到着後に西湖周辺を散策し、夜であったこと、月明かりに照らされた西湖をみることができたからか、「西湖、私はこの瞬間、如何にも西湖らしい心持ちになった。茫茫と煙った水の上には、雲の中空から、幅の狭い月光が流れている。いつまでも西湖をみいっていた」と情緒豊かに表現し、感動しています。

 

 


百花繚乱の「雲会議」(オンライン会議)

日本では新型コロナウイルス感染拡大を受け、リモートワークが導入され、オンライン会議ツール「ZOOM」などが普及しつつあるが、中国においても同様にオンライン会議ツール(DingTalk、VooV Meeting、Xiaoyu Yilianなど、日本でもダウンロード可)を使用してのミーティングはスタンダードになりつつあり、雲会議(クラウドミーティング)だけではなく、「雲招商」(クラウド・企業誘致)、「雲契約」、「雲提案」、「雲投票」、「雲法廷」、「雲研修」、「雲面接」といった様々なクラウドミーティング「雲」化の日常業務が進化しています。

 

「DingTalk Lite」、アリババ系

「DingTalk Lite」は、「DingTalk(釘釘)」のグローバル版のワンプラットフォームで実現するクラウド系オフィスソリューション。主な機能は、ライブ配信:1,000人の参加者を1つのライブ配信グループに招待し、同時にその配信を複数のグループで共有して実施することで、視聴者数を最大化できる。ビデオ会議:地域に関係なく最大302人が参加できるビデオ会議の開催が可能で、画面共有やドライブ上でのファイル共有、また、美顔効果機能である「ビューティー・モード」や録画機能も搭載。グループチャット機能:最大1,000人までが参加可能で、全員または特定の参加者に通知を送信、14カ国語での双方向翻訳を可能にするAI翻訳機能により言語の壁を超えて自由にコミュニケーションをとることができます。

 

「VooV Meeting」、テンセント系

テンセント(騰訊)によるビデオ会議プラットフォーム「騰訊会議(Tencent Meeting)」の国際版「VooV Meeting」が日本を含め世界100以上の国や地域にリリースされています。「VooV Meeting」は、画面がシンプルな仕様で操作が簡単になっており、オンライン上でのドキュメントコラボレーション、ミニプログラムからの参加、高画質及びスムーズな会議とその管理やアクセス権の制御、画面共有などの機能をすべて使用でき、いつでも、どこでも、直ぐに会議に参加できます。


「Xiaoyu Yilian」、小魚易連

「Xiaoyu Yilian(小魚易連)」は、クラウドコンピューティングを使用したマルチパーティビデオ会議及びビデオビジネスアプリケーション。「クラウド+ターミナル」オーディオ及びビデオソリューションプロバイダーであり、革新的なフルシーンビデオハードウェアターミナルを備え、政府及び企業のプロフェッショナルビデオ会議及びアプリケーションビジネスニーズをサポートしています。

国際シンポジウム「21世紀アジアのグローバル・ネットワーク構築と静岡県の新たな役割」

今回のシンポジウムでは、アジアのグローバル・ネットワークと地域間交流を長期の視野で見ながら、新型コロナ禍のなかで「ポストコロナの国際経済・国際情勢」を展望する。

【日程】2020年8月26日(水)10:00〜16:30

【内容】

午前の部「アジアのグローバル・ネットワークと地域間交流」           

※オンライン配信(無観客/ライブ配信定員200名)      

午後の部「ポストコロナの国際経済・国際情勢」           

※会場での開催及びオンライン配信(ライブ配信定員200名)           

会場:グランシップ11階 会議ホール「風」           

参加者定員:150名 研究者、行政、企業・一般県民他

【主催】静岡県立大学グローバル地域センター

【問 合 せ】静岡県立大学グローバル地域センター TEL:054-245-5600 

 ※静岡県立大学グローバル地域センターHP⇒ https://www.global-center.jp/

次々と誕生する中国のユニコーン企業

「ユニコーン企業とは、企業価値10億ドル以上での未上場企業のこと。また、1億ドル以上、10億ドル以下の未上場企業は、準ユニコーンと呼ぶ。」
中国のコンサルティング会社「長城戦略諮詢」の「2019年中国ユニコーン企業研究報告」によると、2019年に中国のユニコーン企業は、218社に達し、時価総額は7964億ドル(約84兆円840億円)に達し、1社あたり平均36億5,000万ドル(約3800億円)になった。


中国の時価総額100億ドル以上のスーパーユニコーン企業は、次の7社。

・「Ant Financial service Group」: 金融テック/阿里巴巴集団の傘下でオンライン決済等を運営/1500億ドル(約15兆8400億円)

・「字節跳動」: TikTok(ショート動画投稿アプリ)を運営/750億ドル(約7兆9200億円)

・「滴滴出行」: 配車サービス企業/580億ドル(約6兆1200億円)

・「菜鳥網絡」: アリババ傘下の物流プラットホーム/300億ドル(約3兆1600億円)

・「快  手」: ショート動画投稿アプリ企業/286億ドル(約3兆190億円)

・「京東数科」: Eコマース大手・京東集団(JD.com)傘下でデジタル化関連事業を手掛ける/200億ドル(約2兆1100億円)

・「京東物流」: スマート物流/134億ドル(約1兆4100億円)


2019年に誕生した中国のユニコーン企業は、28都市に分布しているが、このうち、北京、上海、深セン市、杭州市に全体の71.6%にあたる156社が集中している。他の都市をみると、広州市に11社、南京市に10社、天津市、成都市、武漢市、青島市にそれぞれ4社以上あり、済南市、張家口市、嘉興市の3都市では、初のユニコーン企業が誕生している。


ユニコーン企業の分野で上位を占めているのは、スマート物流、AI、オンライン教育企業、医療・ヘルスケア(新薬開発、精密医療、医療機器など)の企業。その他、次世代情報技術(AI、ビッグデータ、クラウドサービス、スマートハードウェア、量子通信)、新エネルギー自動車、スマートコネクテッド、新材料、新エネルギーなど最先端技術を手がける企業が多い。


ユニコーン企業の集積地の一つとなっている杭州では、デジタル経済都市の建設目標を掲げて以来、一貫して都市の精密化運営の道を模索している。例えば、阿里雲、海康威視数字技術、オンライン医療サービスの微医などの産業大手を代表とする杭州の企業は、長年AI、ビッグデータ、クラウド計算などのデジタル経済分野を深く耕してきており、この分野の発展が加速している。


「2020杭州ユニコーンと準ユニコーン企業ランキング」を見ると、杭州からは、ユニコーン31社、142社のユニコーン企業がランクインしており、すべての企業の総評価値は3100億ドルを超えている。主に企業サービス、医療健康、先進製造、電子商取引などの分野に集中し、例年と比べると、物流、人工知能、ビッグデータなどのハイテク分野で数量の増加と予想値の増加を実現し、関連技術は医療、製造などの分野でも応用が伸びている。
世界のユニコーン企業番付においては、「2019年胡潤グローバルユニコーン企業ランキング」で、中国のユニコーン企業数が初めて、アメリカを上回った。さらにベスト3の全てを中国企業が占めており、中国スタートアップ業界の賑わいを世界に示している。

(北京日報等を参考に整理)

「新小売」時代、デリバリーサービス

最近は、日本でも「Uber Eats」や「LINEデリマ」など、便利な出前アプリが使われるようになってきましたが、中国では数年前から、単なる弁当配達からフードデリバリーに各種機能の付加価値を付けた進化サービスが人気を博し、急成長しています。

利用者はアプリを立ち上げると、スマホのGPS機能により現在地から出前が可能な店とメニューが表示され、そこから、好きなジャンル、待ち時間、口コミなどを参考にメニューを決めると、スマホでそのまま決済を行うことができます。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大でデリバリーの「非接触配送」は中国で爆発的に増加し、配達員が希望する利用者に対して、商品を手渡しではなく、会社の受付や部屋の玄関前など指定された場所に置き、利用者と配達員が接触せずに受け取れる方法の提供が開始されました。

美団外売P5-美外.jpg 「美団外売」アプリは、中国国内のフードデリバリーサービスでは、シェア60%を占めNo.1と言われています。取扱商品は料理だけでなく、タピオカミルクティーといった飲料から、生鮮食品や薬品まで、幅広いジャンルに対応しています。アプリ内で出前を取りたい商品の注文・支払いができるほか、様々な商品を網羅的に検索できる点、配達員の状況から約何分後に到着する予定か確認できる点などが、魅力となっています。
餓了麼 P5-了.jpg

「餓了麼」アプリは、アリババ傘下の中国最大手、外食デリバリーサービスアプリです。オンライン配達プラットフォームは、中国の670都市と1000以上の県をカバーしています。スマホの位置情報から、表示される出前可能なお店の中から料理をオーダーし、配送先を入力するだけで、どこへでもバイク便で届けてくれます。オンラインレストランは340万軒、ユーザーは2.6億人に達しています。

 大衆点評P5-大衆点評.jpg

 

「大衆点評(みんなの口コミ)」アプリは、ユーザーが「大衆点評」にお店の評価を書き込む。イメージは日本の「食べログ」に近いものになりますが、「大衆点評」は飲食店だけではなく、小売店、ショッピングモール、ホテル、映画、美容室、交通など生活情報に関わる様々な店舗が登録されています。また、店舗情報や口コミ以外にも各種割引チケットや、ネット予約、デリバリーサービスなど様々なO2Oサービスを提供している。

寧波の院士林、銀杏

寧波の市街地には、緑豊かな三日月の形をした月湖と、その周囲に歴史的文化的な名所旧跡が点在する月湖公園があります。月湖は唐の時代に整備された人造湖で、宋元年間に月湖十洲や月島、芙蓉洲などの中州が造られ、月湖沿いに関帝廟、清真寺をはじめ茶文化博物館や移築された蒋宅、林宅などがあります。四季折々の月湖の美しい姿は、一年が365日あるなら、365の風景があると言われています。休日になると、観光客はもちろん、子ども連れや老夫婦などが訪れ、寧波市民の憩いの場になっています。この月湖公園が、今回の舞台です。

 

 寧波は、多くのビジネスの成功者の出身地として、世界に名を知られています。それだけでなく、実は多くの科学者を輩出してきた地でもあります。その代表は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した屠(とゆうゆう)氏です。彼女は、寧波に生まれ中国本土で教育を受け、かつ研究を続けた生粋の中国人として、初めてノーベル賞を受賞しました。マラリア治療薬研究の世界的権威です。

 

月湖公園には、寧波出身の科学者を称えるスポットがあります。「院士林」です。院士というのは、中国の科学技術分野の最高研究機関である中国科学院と中国工程院が付与する終身の称号です。1999年9月、寧波市政府は、寧波出身の院士86名を寧波に招待しました。会合の後、月湖公園の一角で、院士が一人一本の銀杏の木を植樹しました。こうして、86本の銀杏が植樹された寧波院士林が誕生しました。銀杏の林の前には、86名の院士の名前を刻んだ石碑が設置されています。その後、寧波籍の院士の人数は110名を超え、院士輩出都市のトップクラスに挙げられています。

 

 毎年秋になると、銀杏の葉は黄色く色づきます。黄色は黄金色に限りなく近く、院士の功績を称えるという意味があります。中国の人々にとって、「色」は重要なのです。寧波市民は、この86本の銀杏の林で、家族や友人と深まる秋を感じ、楽しんでいます。地元の名士を樹木に結びつけて称賛するという発想は、日本にはないかもしれません。しかし、故郷を思う気持ちや四季折々の風景を楽しむ感性は、共通のものがあります。次の機会には、2005年に造られた寧波院士公園に出かけてみたいと思っています。

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寄稿:寧波大学外国語学院外籍教師、静岡県立大学グローバル地域ンター客員講師

   (静岡県日中友好協議会 交流推進員)横井 香織

横井香織さん

司馬遼太郎、江南の旅

司馬遼太郎(1923〜1996)といえば、国内を代表する歴史小説家として知られ、多くの歴史小説を書き残しています。司馬遼太郎は、幼いころ『左伝』や『史記』などをよく読み、『論語』も『孟子』も日本の古典として親しみ、中国や朝鮮の歴史にも造詣が深く、これらのアジアの国々をとても愛していました。中国の江南地方(長江下流の南側に広がる肥沃な地域)を訪れ、中国見聞録「街道をゆくシリーズの中国・江南のみち」を書いています。

 

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司馬遼太郎が戦後はじめて中国を訪れたのは、当時、まだ文化大革命中の1975年です。西安・上海・北京を訪問団の一員として訪問した時の紀行記「長安から北京」を書いています。1981 年に再び中国を訪れ、後に「街道をゆくシリーズの中国・江南のみち」を書いています。この時、訪れた場所は、蘇州の盤門、宝帯橋、杭州の岳飛廟、西湖、龍井、霊隠寺、塩官鎮、紹興の魯迅故居、禹陵、そして寧波では三江口、天童寺。江南地方を代表的都市を巡りながら、日本にとって「文明の灯台」だった中国について、考えを深めて、思いを馳せています。

杭州では、そこに都をおいた南宋と日本との関わりについて考えたり、龍井の茶畑を見て、中国茶の日本への影響について考えたりしています。司馬が訪れた岳王廟は、西湖蘇堤の北辺、北山路にある有名な旧跡で、南宋の武将・岳飛(1103〜1142)が祀られています。「岳王」という王号は、岳飛の死後に贈られたもので、今でも漢民族の英雄として称えられています。また、西湖の白堤を見て、「湖畔に柳の植わった遊歩道があり、湖が美しい。花と水の公園に包まれた町だと聞いてきたが、なるほどそのようであった。」と称賛しています。

 

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最後に訪れた寧波では、遣唐使や鎌倉時代の留学僧らが上陸した港や天童山を訪ねています。司馬が訪問した頃はまだ、「ジャンク船」という中国商人が利用した、三本マストで角形の帆が特徴の木造船も、多数運航していました。遣唐使から始まり、鎌倉・室町時代の貿易船は、主に寧波(唐・宋の時代は、“明州”と呼ばれていた)に着港しており、日本の歴史と極めて深い関係を持つ寧波を見ることは、司馬の願いでした。それが叶い、岸壁に立ったときの感激をこう伝えています。「河港の岸に立つと、血の騒ぎをおぼえざるを得ない。平安初期に入唐した最澄や空海もこの河港を知っていたし、鎌倉期には日本臨済宗の祖、栄西も私どもが立っている場所の土を踏んだ。」と悠久の歴史を心に刻みました。

欧詩漫真珠博物院

南宋時代、葉金揚氏によって開発され、貝殻を用いた淡水真珠養殖技術は後に欧州、日本へと普及し、世界真珠養殖技術の発祥地は、浙江省徳清県といわれています。徳清県には、当地企業・浙江省欧詩漫集団が作った、世界最大級の真珠をテーマにした博物館「欧詩漫真珠博物院」があります。 西は国家景勝地・莫干山に臨み、東は国家湿地公園・下渚湖に接し、年間観光客の収容力は30万人、徳清県は真珠文化をテーマにした特色ある文化観光タウンを形成しています。

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景色の美しい浙江省徳清は「世界真珠の源」であり、「淡水真珠伝統養殖と利用システム」は浙江省で唯一、中国の重要農業文化遺産に認定されている、歴史があり文化遺産のある町です。欧詩漫真珠小鎮は、欧詩漫真珠博物院、真珠研究院、真珠設計院、透明工場(スマートファクトリー)、文化回廊、欧詩漫真珠生態養殖基地などが観光スポットとなっています。

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その中にある欧詩漫真珠博物院は、総建築面積6200平方b、総投資は6500万元。展示と研究、宣伝と娯楽、公共教育と文化交流を一体化した、世界最大の専門真珠博物院です。全部で、ホール、起源館、歴史館、文化館、科学普及館、企業館の六大核心展示館に分かれています。超広幅LEDスクリーンで真珠の歴史文化映像が上映され、中国現代の人工養殖真珠の発展史や、現代真珠の規模化養殖の創始者・欧詩漫集団会長の生涯などを、真珠に関する文献、資料、実物などが多く収蔵・展示されています。中でも目を引くのは、「欧詩漫真珠宝船」です。長さ6.19m、幅1.89m、高さ5.98m、総重量約2トン、船体には2,002,447粒の真珠が装飾されており、「真珠を象眼した一番多い彫刻」として、ギネス世界記録の称号を獲得しています。

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中国のインスタント食品市場、再び活況に

中国では、近年、出前などの宅配サービスの爆発的発展により、インスタント食品市場は顧客が奪われていました。しかし、新型コロナウイルスの流行による外出自粛の影響により、保存が便利で、外出しなくても食べられるインスタント食品は再び注目を集めます。2020年の春節期間、消費者の多くがインスタントラーメンを買いだめするようになったため、実店舗の棚は次々に空となり、EC販売では、同比700%の伸びとなり、インスタント食品市場に活気があふれました。


新型コロナウイルス禍期間、インスタント食品は最初に生産を再開した業種の1つです。これにより、防疫期間の消費者と医療スタッフの飲食は保障され、インスタント食品の緊急、救援保存物資の機能が際立ちました。しかし、インスタント食品市場が伸びてきたのは、外出自粛の影響だけではありません。


例えば、インスタントラーメン販売数を見てみると、2012年に史上最高の460億食に達した後、デリバリーの台頭により、4年連続で下がり、2016年に370億食にまで落ち込んでいます。しかし、2017年から奇跡的に回復し、また400億食以上に戻ってきていました。これには、いくつかの理由があります。


第一に、デリバリーサービスが激しく競い合っていた頃は、赤字運営でも割引券を提供する店が多く、デリバリーの単価がとても安い状況にありました。しかし、最近は、デリバリーサービス市場も3〜4社ほどに淘汰されてきており、また食材価格の高騰により、デリバリーの単価も増えてきています。


二つ目の理由は、近年多くの化学技術革新により、インスタントラーメン業界の「食材重視」傾向がより際立ち、「お湯を入れてすぐ食べられる」ものから、「味、栄養、ヘルシー」な位置付けへと発展し、品質が向上していることがあげられます。以前は、化学調味料の粉末を使って、肉などの味を再現する場合も多々ありましたが、最近は、肉や野菜を真空パックに入れて、インスタントラーメンに添付するケースがよく見られるようになってきています。また、消費者の健康志向を受け、揚げた麺からより健康的な製造方法に切り替えたり、スープの具に、より高級な食材を入れたり、さまざまな点でインスタントラーメンを高級化しています。


他にも、生石灰と水が合わさると発熱するという原理を利用し、自己発熱するご飯、ラーメン、鍋などいろいろな自己発熱食品が開発され、多元化する消費ニーズに対し、多くのインスタント食品企業が、差別化革新の道を選択し、消費者により多くの品質の選択を提供しています。これらの要因が重なり、新型コロナウイルス感染症の発生後、インスタント食品業界は、急成長を実現しました。

(中国網等を参考に整理)

パンダ:開発と保護の狭間で

ジャイアントパンダは、絶滅のおそれのある哺乳類です。1970年代、生息数は約1,000頭とされ、中国政府は危機的状況にあると警告しました。ワシントン条約や中国政府の保護対策により、2000年代には、約1,600頭と若干頭数が増加しましたが、依然、絶滅の脅威は続いています。パンダの生息地は、竹が育つ標高1,200〜3,400mの高地に限られており、竹が森の低層を形成しているチベット高原の東端、中国西部の温帯山地林が生息環境です。
中国の経済成長に伴い、森林伐採や道路建設、自然災害などの影響で、生息環境は劣化しています。主に、中国西部の山間部で小さな個体群ごとに分断された状態で生息しています。また、出産頻度は高くなく、1度の出産で生まれるパンダはたいてい1頭で、野生の頭数は少ない状況にあり、このままでは各個体群で少子化と頭数減少が懸念されています。
中国では今、「国宝」でもあるパンダを守るため、パンダを保護し、繁殖を進めるための広大な「国立パンダ公園」計画が進んでいます。中国の環境部門は2017年から「パンダ国家公園試行計画」を実施し、エリア内の新たな採鉱や林地の占用、保護計画に適合しない建物を作ることを禁止し、山、河川、森林、農地、湖、草原を保全しています。国立パンダ公園は四川、陝西、甘粛の3省にまたがり、面積は2万7100平方キロ。既存のパンダ保護区や、その他の自然保護区をつなげて拡大したもので、米イエローストーン国立公園の3倍近い面積となる予定です。
このエリアには、野生のパンダ1629頭が生息しています。新たに誕生する広大な国立パンダ公園は、分断された生息地を接続し、個体群同士をつなげることを目指しています。これにより、パンダたちは繁殖相手を見つけやすくなり、遺伝的多様性も保たれるようになり、また気候の変動で主食の竹がある地域で減少しても、他の場所に移動しやすくなります。公園整備に関する予算は、今後5年で少なくとも100億元(約1530億円)と見込まれています。「国立パンダ公園」は、中国でパンダの暮らしを守り、世界のパンダファンに笑顔をもたらす存在となりそうです。
日本にいるパンダは、いずれも中国から「貸与されている」ものです。日本で生まれたパンダもいますが、それも所有権は中国側にあります。東京・上野動物園で生まれた「シャンシャン(香香、Xiang Xiang)」は観光客のアイドルとなっており、2019年6月に中国に返還する予定でしたが、1年半延期されました。それでも、2020年末に返還されることが決まっています。
中国は諸外国と友好関係を推進する際、その象徴としてパンダを貸与して、「パンダ外交」を展開していますが、この「中国の顔」であるパンダは国際舞台でも欠かせない存在ですが、開発と保護に揺れる悩ましい存在でもあります。

(AFPBB News等を参考の整理)

中国のインスタント食品市場、再び活況に

中国では、近年、出前などの宅配サービスの爆発的発展により、インスタント食品市場は顧客が奪われていました。しかし、新型コロナウイルスの流行による外出自粛の影響により、保存が便利で、外出しなくても食べられるインスタント食品は再び注目を集めます。2020年の春節期間、消費者の多くがインスタントラーメンを買いだめするようになったため、実店舗の棚は次々に空となり、EC販売では、同比700%の伸びとなり、インスタント食品市場に活気があふれました。
新型コロナウイルス禍期間、インスタント食品は最初に生産を再開した業種の1つです。これにより、防疫期間の消費者と医療スタッフの飲食は保障され、インスタント食品の緊急、救援保存物資の機能が際立ちました。しかし、インスタント食品市場が伸びてきたのは、外出自粛の影響だけではありません。
例えば、インスタントラーメン販売数を見てみると、2012年に史上最高の460億食に達した後、デリバリーの台頭により、4年連続で下がり、2016年に370億食にまで落ち込んでいます。しかし、2017年から奇跡的に回復し、また400億食以上に戻ってきていました。これには、いくつかの理由があります。
第一に、デリバリーサービスが激しく競い合っていた頃は、赤字運営でも割引券を提供する店が多く、デリバリーの単価がとても安い状況にありました。しかし、最近は、デリバリーサービス市場も3〜4社ほどに淘汰されてきており、また食材価格の高騰により、デリバリーの単価も増えてきています。
二つ目の理由は、近年多くの化学技術革新により、インスタントラーメン業界の「食材重視」傾向がより際立ち、「お湯を入れてすぐ食べられる」ものから、「味、栄養、ヘルシー」な位置付けへと発展し、品質が向上していることがあげられます。以前は、化学調味料の粉末を使って、肉などの味を再現する場合も多々ありましたが、最近は、肉や野菜を真空パックに入れて、インスタントラーメンに添付するケースがよく見られるようになってきています。また、消費者の健康志向を受け、揚げた麺からより健康的な製造方法に切り替えたり、スープの具に、より高級な食材を入れたり、さまざまな点でインスタントラーメンを高級化しています。
他にも、生石灰と水が合わさると発熱するという原理を利用し、自己発熱するご飯、ラーメン、鍋などいろいろな自己発熱食品が開発され、多元化する消費ニーズに対し、多くのインスタント食品企業が、差別化革新の道を選択し、消費者により多くの品質の選択を提供しています。これらの要因が重なり、新型コロナウイルス感染症の発生後、インスタント食品業界は、急成長を実現しました。

(中国網等を参考に整理)

漢方生活:蓬(ヨモギ)・棗(ナツメ)

中国では、冷たい飲み物を避ける習慣があります。夏の暑い日でも、学生に「何か冷たいもの、飲みませんか。」と誘うと、「先生、冷たいものは体によくありません。体にいいスイーツを食べましょう。」と言われ、出てきたスイーツには、ナツメ、クコの実、竜眼などが入っていました。今回は、このスイーツに代表される体と心によい中国の漢方生活を紹介します。


漢方ー2.jpg中国の日常生活でよく使われている漢方薬材を10種類あげると、蓬(ヨモギ)、棗(ナツメ)、竜眼(リュウガン)、蓮(ハス)の実、枸杞(クコ)の実、黄耆(コウギ)、当帰(トウキ)、菊花、陳皮、山査子(サンザシ)があります。 日本で草餅に使われているヨモギは、中国ではお菓子だけでなく、様々な用途に使われています。清明節(先祖を祭る伝統的な祭日)を迎えるとき、中国南方の農家では、もち米とヨモギを蒸してヨモギ餅を作って家族で食べます。また、寒い日が続く冬の夜、足湯で体を温めるときの浴剤に、ヨモギを使います。ヨモギには、体を温め、血行をよくするだけでなく、リラックスして安眠できるという効果もあるようです。旧暦5月5日の端午の節句のときには、ヨモギの葉を家のドアに掛けます。この時期は蒸し暑く、細菌や虫が発生しやすいため、ヨモギの特別な香りを利用して、殺菌し虫を駆除します。さらに、ヨモギにより、不吉なものから自分の身を守る、とも考えられているようです。 


漢方ー4.jpg次にナツメを紹介しましょう。ナツメは、リンゴやナシに似た食感の果物です。ほんのりとした甘みと酸味があり、夏から秋にかけて、スーパーで山積みになっています。どちらかというと中国人は、生より乾燥したナツメを好みます。乾燥ナツメをそのまま食べるのはもちろん、ナツメ茶、ナツメ粥、ナツメご飯のほか、スープやスイーツなど、食べ方はたくさんあります。中国では古くから「1日に3粒のナツメを食べると100歳になっても年を取らない」と言われており、アンチエイジングや滋養強壮に効果があると考えられているのです。また、ナツメは中国の結婚式には欠かせない、縁起のよい食べ物です。それは「早生貴子」(子宝に恵まれるように)という四字熟語の、「早」と「」(ナツメ)の中国語の音が同じということから、ナツメを食べて縁起を担いでいるわけです。
漢方というと、煎じて飲む苦い薬や、葛根湯などよく知られている漢方薬をイメージするかもしれません。ところが中国では、ここに紹介したように、薬というよりもっと身近で、人々の生活の一部になっているのです。

寧波大学外国語学院外籍教師

静岡県立大学グローバル地域センター客員講師

(静岡県日中友好協議会 交流推進員)

横 井 香 織

横井香織さん

臨海市国華珠算博物館

P7-2.jpg中国の博物館の中で唯一、珠算の収集、展示、研究、デザインを一体化した専門博物館が浙江省の臨海市にあり、1993年11月に建てられた中国最大規模の施設です。中国の「5大発明」の1つと称される“珠算”は、そろばんを使った伝統的な計算方法で、無形文化遺産にも登録されています。館内には、古今東西のそろばん、計算器具1300種以上、珠算史料1000点以上、国内外の珠算交流活動写真、受賞成果などの資料1500点以上が収蔵されています。 

 

博物館には、そろばんホール、珍品ホール、資料ホールなど3つの展示室があります。展示品は、古代原始計算器の模型と様々な歴史的年代のそろばんが、順番に並べられています。例えば、西周陶丸、春秋の算木や河北省巨鹿県で出土した北宋の数珠などの複製品、海外のエジプトの砂そろばん、ヨーロッパのラインそろばん、ローマの溝ソロバン、17世紀に発明された計算尺などがあります。その他、宝塔形、園桶形、壁掛形など様々な形のそろばんや、純玉、翠玉、翡翠、象牙、真珠、七宝焼、陶磁器、香木、玉の腕輪、指輪、孫の手、仏堂、巻き貝、如意、八卦、石の彫刻などの珍しいそろばん、部隊が移動する時に使ったそろばん等貴重なものも揃っています。 コレクションの中で特徴的なのは「4つの最高」そろばんです。1つ目は、世界最大の木製そろばん(長さ6.52m、高さ1.68m、重さ1008kg)、2つ目は、段位が最も多いそろばん(長さ6.12m、225段、1575粒の珠から成り、15人で同時使用可能)、3つ目は、最も重い金属そろばん(ブロンズ鋳造、明式鼓形の珠、7珠、9段、重さ589s)、4つ目は、最小のそろばん(わずか0.5×10p、銀の紋様で精製され、段の棒は髪の毛のように細く、各珠は針の先で動かすことができる)。4つともギネス世界記録を申請されています。

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博物館住所:浙江省台州市臨海市立発路深甫西路117号

 

交通・地図・旅行関連アプリ

中国にも外出する際に便利な、地図・交通・旅行関連のアプリが数多くあります。近年、急速に都市化が進み、新規地下鉄路線が次々に開通していますが、地図アプリがあれば、最新の移動経路を検索することできます。

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「高徳地図」
「高徳地図」は、中国で使える地図アプリ。出発地点と目的地点を入力すると、車や自転車など様々な交通手段を教えてくれます。運転ルートや正確な道路状況を把握でき、リアルタイムで渋滞を避けることができます。その他、バスの全行程のナビゲーション、リアルタイムのバス情報、音声ガイドなど の機能があります。
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「百度地図」
「百度地図」は、中国の検索エンジンである百度が提供している、地図アプリ。通常の地図検索に加えて、渋滞予測や事故などの道路交通情報、スポット検索では観光地・飲食店の検索や宿泊施設の予約、ナビでは目的地までのルート検索や配車、AIアシスタントでは通訳やレート計算をはじめとする、旅行に役立つ機能が利用できます。
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「高鉄管家」
「高鉄管家」いつでもどこでも、列車の切符の購入や座席の指定・キャンセル・変更ができる。「中国鉄路12306」とリアルタイム同期しており、チケット残数・価格・時刻表を確認できます。
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「杭州公交」
「杭州公交」は、杭州市バスグループが開発したバスアプリ。現在の位置情報から、自動的に近くのバス停やバスのリアルタイムの位置、路線情報などが表示され、バスの到着時間等を確認することができます。上海などでも同様に、その都市のバスアプリがあるので、路線バスを利用する際に利用すると便利です。
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「携程旅行」
「携程旅行」は中国版“Ctrip”。飛行機や高速鉄道からホテルの予約まで可能できる、中国で一番使われている旅行アプリ。但し、使用言語は中国語のみです。

谷崎潤一郎、中国の旅

耽美主義の小説家として著名な谷崎潤一郎(1886年〜1965年)は、幼少時代から漢学に触れ、中国に憧れを持っていました。谷崎は、1918(大正7)年と1926(大正15)年に中国を訪れ、中国の多くの文化人と交流があり、その経験が、日中文壇の逸話となっています。特に第1回の中国旅行の後には、「支那趣味」 と呼ばれる異国情緒あふれる作品を多数発表しています。

 

谷崎潤一郎は小学校に通い始めたばかりの6歳の時に、漢学に精通していた担任の先生の影響で文学に目覚めました。そして13歳の時に母親の勧めで、貫輪秋香塾で漢文の素読を受けるようになります。幼少時代から漢学の熏陶を受けた谷崎は、中国に思いを馳せるようになっていきました。

 

初めて中国を訪問したのは1918年10月、谷崎が32歳の時です。まず、遼寧省瀋陽市を経由して北京へ行き、そこから湖北省の漢口へ行った後、船で川に沿って西に向かい、廬山を観光してから南京に向かっています。その旅は12月上旬まで続き、その後、列車で蘇州、上海、杭州を旅行しています。中国を訪問した一番の理由は「演劇を見るため」だったと言っています。滞在中何度も劇場へ足を運んで演劇を鑑賞しています。蘇州や杭州、上海で流行している新劇も鑑賞し、京劇の名優である梅蘭芳や尚小雲、王鳳卿などの演技を評価しています。

帰国後、谷崎は「蘇州日記」、「中国旅行」、「秦淮の夜」など、中国の旅に関する作品を次々に発表しました。その中には「西湖の月」、「天鵞絨の夢 」など、杭州の西湖を題材としたものもあります。谷崎は11月に一週間ほど滞在した杭州をとても気に入り、紀行文の中で、杭州料理をとても褒めています。

 

夜更けには、西湖に浮かぶ三潭印月や湖心亭のほのかな陰影を堪能しており、“西湖”を『西湖の月』の中で以下のように表現しています。「此処に湛へられて居る三四尺の深さの水は、霊泉の如く清冽なばかりでなく、一種異様な、例へばとろゝのやうな重みのある滑らかさと飴のやうな粘りとを持つて居るからである。此の水の数滴を掌に掬んで暫く空中に曝して置いたなら、冷やゝかな月の光を受け留めて水晶の如く凝り固まつてしまふだらう」と表現しています。また、谷崎が見た雷峰塔は現在の倒壊後再建される前の姿です。谷崎は当時の雷峰塔を見て(現在の雷峰塔は後に倒壊後の再建)、「今から千年近くも前の遠い五代の世に建てられたと云う塔は、幾何学的の直線がぼろぼろに壊れて玉蜀黍(とうもろこし)の頭のようになつて居ながら、それでも煉瓦の色だけは未だ悉くは褪せてしまはずに、斜陽を浴びて一層あかあかと反射している・・・」と表現しています。

2度目の中国は、1926年1月に上海を訪問し、1ヶ月滞在しました。この時は、内山書店の経営者の紹介もあり、谷崎は郭沫若などを始めとする上海の新文化、新文学界の文化人と会って交流しています。帰国後、旅行で見聞きしたことなどを記録した「上海見聞録」や「上海交遊記」を発表し、今でも日中の作家の友好交流に関する貴重な資料となっています。

P8-旧塔.jpeg旧雷峰塔

干支にみる東洋思想、2021年は「辛丑」

2020年、新たな芽吹きと繁栄の始まりとされる「庚子」から来年の干支は「辛丑(かのとうし)」になります。干支は10種類の十干(じっかん)という、日を10日毎のまとまりで数えるための呼び名「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」と、十二支「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12の動物で組み合わせ、60年で一巡し、来る2021年は十干が「辛」、十二支が「丑(うし)」であり、2つ合わせて「辛丑」年が始まります。


「十二支」は紀元前の中国で暦や時間等を表すために使われ始めました。一方「十干」は現代では馴染みが薄くなってきていますが、同じく紀元前の中国で暦や方角を表すために使われ始めたものです。古代中国では、万物はすべて「陰」と「陽」の2つの要素に分けられるとする「陰陽説」と、全て「木」、「火」、「土」、「金」、「水」の5つの要素からなるとする「五行説」という思想があります。五行は古代より哲学、中国医学、占いに多く使用され、 五行理論は漢文化の重要な構成要素です。干支は自然界に存在する全てのものがこれらの要素で構成されているという古代中国思想「陰陽五行説」に基づく暦のことで、本来の干支は十干と十二支を組み合わせたものを指します。


また、古来、干支は『占い』に利用されてきました。東洋思想における時間は未来から過去へと流れます。神や仏も全能の理、大いなる意思によって未来は既に定められていて、それが私たちの元に降りかかってくると考えられました。一方、西洋思想では、時間の流れの概念が逆で、西洋思想における時間は、過去から未来へと流れます。つまり、未来は過去から続くそこに至るまでのプロセスの結果として存在すると考えられています。つまり、「西洋の占い」は未来を良い結果に導くために、今何をすべきかを問うものに対し、「東洋の占い」はこの先自分の身に起こる定められた未来の出来事を知り、それに備えるためのものです。


東洋思想では、言葉や文字に「天意」が宿ると考えられ、干支に使われている文字には意味があります。例えば、2021年の十干である「辛」という漢字は身体的な苦痛を伴う感覚を表し、五行思想では「金の陰」に属しています。これらのことを考え合わせると、「辛」は思い悩みながら、ゆっくりと衰退していくことや、痛みを伴う幕引きを意味しています。次に、十二支は元々植物の循環の様子を表し、「丑」は芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態、命の黎明、宿る息吹を表し、陰陽五行思想においては「土の陰」に分類されています。更にこの2文字の関係性等を総合的に見ると、「辛丑」は“相生(そうせい)”という関係にあります。以上のことから「辛丑」は変化が生まれる状態や、新たな生命が芽生え始める状態を指し、全く新しいことにチャレンジするのに適した年と言われています。


中国や日本等では、古来より干支や陰陽五行思想等によって、未来を知り、真理にたどり着くための様々な試みがされ、これらを知ることで単に占いということだけではなく、古くから積み重ねられてきた世の理を知ることに繋がると言われ、「干支」を大切にしていいます。

(国立国会図書館HP等を参考に整理)

14億人を突破した中国、気になる第7回人口調査の結果

中国の国家統計局の発表によると、2019年末の中国の総人口(台湾や香港、マカオを除く)は前年末と比べ467万人増え、14億人を超える14億5万人になり、一方で人口抑制のための「一人っ子政策」廃止から4年となりますが、出生数は3年連続で減少し、1465万人と58年ぶりに1500万人を割り込み、65歳以上の人口は同945万人増の1億7603万人で高齢化も進み、少子高齢化が顕著になってきています。

 また、昨年11月1日に始まった第7回全国人口調査は、現在集計作業が行われていますが、世界で人口の最も多い国、また2番目に大きい経済体として、10年に1回行われる人口調査は重要な国勢調査であり、中国の人口やその構成、分布等の最新状況を把握し、それを基礎に今後の収入や消費、教育、就業、養老、医療、社会保障等に関する政策が策定、見直しがされ、その調査結果が注目されます。

これまで6回(第1回:1953 年/5億8260万人、第2回:1964 年/6億9458万人、第3回:1982 年/10億818万人、第4回:1990 年/11億3051万人、第5回:2000 年/12億4261万人、第6回:2010 年/13億3281万人)の人口調査が行われています。

前回の調査結果から、中国はマクロ経済に及ぼす影響する人口動態に対する認識、危機感を強め、例えば「未富先老(高所得国に移行する前に高齢化が深刻化する)」という言葉を頻繁に使うようになり、また1970 年末から実施してきた「一人っ子政策」の規制緩和を行い、現在では「二人っ子政策」に見直されたことから、その証左といえます。

人口動態の急速な変化は、中国社会科学院の専門家によっても、「人口のマイナス成長が始まる時期を以前は2030年以降と予測していましたが、『2027年以降』に見直した」と述べ、前の予測より早まりマイナス成長になる可能性があるとみられています。更に、中国民政部は、「2021〜25年までの5年間に60歳以上の高齢者人口は3億人を超える」と指摘し、「少子高齢化」が急速なペースで進んでいることを明らかにしています。「総人口に占める65歳以上の割合が14%を超える」社会を「高齢社会」と定義づけていますが、中国の民間シンクタンクでは、「2022年に総人口に占める65歳以上の割合は15%以上になる」と予測し、中国もまもなく「高齢社会」に入ります。

日米等先進諸国が「高齢社会」となった時点の1人当たりのGDPは、20,000ドルをはるかに上回っていましたが、これに対して中国の1人当たりのGDPは10,000ドル程度にとどまっていますので、中国社会は「豊かになる前に老いる」という事態に直面しています。また、日本では、生産年齢人口が1995年、総人口も2011年から減少し、人口動態が経済成長にマイナスに働く「人口オーナス」が常態化していますが、中国も2015年に人口オーナス時代に突入したのではないか」との懸念が出始めています。

(中国国家統計局等に資料を整理)

 

生産、市場共に席捲する中国の民生用ドローン

ドローン(中国語:無人機)は、目的に応じて軍事用ドローンと民生用ドローンに分けられますが、ドローンは無線遠隔制御装置によって操作される無人航空機であり、センサー技術、通信技術、情報処理技術、制御技術、空力推進技術などの高度技術が組み込まれているハイテク機器です。

 

「ドローンって、アメリカのメーカーが主流ではないのか?」、「DJIって、アメリカのメーカーじゃないのか?」と思われるかもしれないが、世界の民生用ドローン市場の7割のシャアを占めているのは、中国の深で2006年に誕生した大疆創新科技(DJI)、純然たる中国企業です。

 

この深は、1980年代初頭にドローン勃興以来、国内のドローン企業の主要供給源であり、またドローンパイロット訓練機関が中国国内に約300か所ある中で、広東省が31か所で第1位、そのうち深が17か所で省内第1位と、今では世界で最も重要なドローンの生産拠点、訓練拠点となり、「ドローンシティ」として広く知られています。

 

シェア第1位の大疆創新科技(DJI)のドローンは、高精度なフライトコントローラー、GPSで位置情報を認識し、見失ってもボタン一つで戻ってくる機能や、障害物の自動回避、画面上に映し出されたものに自動で追従する機能がついていたりして、他社の追随を許さないほど、民生用ドローン市場では極めて高い製品評価を受けています。

 

中国のドローン市場は、当初の軍事分野から広く消費者分野・民用市場で急速に成長し、中国のドローンは世界をリードするアドバンテージを持つ、「Made in China」に躍り出ています。市場規模は、年率平均60%成長のピッチで拡大し、2016年に91億元、2019年に278億元になり、2023年には1000億元の規模になると分析されています。

 

更に、中国航空輸送協会の統計によると、ドローンのユーザーは、2019年の民生ドローンの営業許可を取得している企業は、2018年から3,100社増え、前年比76.56%増、7,149社になりました。登録ドローン数量は、2018年から107,000機増え、前年比37.5%増、392,000機になり、またドローンパイロットライセンス 所持者は、2018年から22,645増、前年比50.8%増、67,218人になりました。

 

産業用ドローンは、農業、林業、環境、資源エネルギー、消防、救援、治安維持など幅広い用途があり、特に、農業用ドローンは、大疆創新科技(DJI)と極飛科技(XAG)との2社で9割近くのシェアを占め、近年最も急速に普及している農業用の自動化機械であり、かつては人手で行っていた種播、施肥、農薬散布などのさまざまな農作業を効率的に肩代わりしています。

 

世界市場を席巻する中国のドローンは、新たな貿易摩擦の火種になるかもしれません。

(前瞻産業研究院等の資料を整理)

 

中国の自動車白書(2020年)

自動車登録台数2億8100万台、運転免許証所有者41800万人 

統計によると、中国の2020年末の累計で、自動車登録台数は2億8100万台、運転免許所持者数は4億1800万人になり、また2020年の新規自動車登録台数は2,424万台、新規運転免許証登録者数は2,231万人になりました。

 

70都市で登録自動車数100万台以上:

全国70都市が100万台/都市以上の登録自動車があり、そのうち31都市が200万台/都市以上、13都市が300万台/都市以上、北京、成都、重慶、蘇州、上海で500万台を/都市超え、鄭州は400万台/都市を超え、西安、武漢、深セン、東莞、天津、青島、石家庄の7都市は300万台/都市を超えました。

 

新エネルギー車(EVなど)台数は492万台:

2020年の新エネルギー車(EVなど)台数は492万台になり、車両総数の1.75%を占め、2019年から111万台増、29.2%増加しました。そのうち400万台は純粋な電気自動車であり、新エネルギー車(EVなど)総数の81.3%を占めています。補助金が年々減少し、政策配当が徐々に減少しているにもかかわらず、新エネルギー車(EVなど)の増加は3年連続で100万台を超えました。

 

自動車の移転譲渡需要は2,481万台:

2020年、交通管理部門は自動車2,481万台の移転譲渡登録を行いました。過去5年間で、中古車取引市場の活発化にともない、自動車譲渡登録と登録取引量の比率は0.59から1.02に増加しました。

 

運転免許証所持者45600万人: 

2020年の自動車運転免許証所持者数は4億1800万人が自動車運転免許証所持者になり、新型コロナウィルスの流行の影響を受けて、2020年に新たに免許を取得した運転免許証所持者数は2,231万人になり、総数の4.9%を占め、712万人減少しました。

性別では、男性が3億800万人(68%)、女性が1億4800万人(32%)を占めました。年齢別では、26歳から50歳までが3億2700万人(72%)、51歳から60歳までが6,086万人(13%)を占めています。

 

駐車場スペース、年間平均成長率は13.6%増

2015年の駐車スペース数は6,935万台でしたが、2019年末までに駐車場スペース数は1億17万台に達しました。

駐車場スペースの数は、2015年から2019年にかけて3,775万台増加しました。年間平均成長率は13.6%です。

 

オンライン車両登録・運転免許証事務処理は6,769万件:

2020年は、新型コロナウィルス感染を防止するため、交通管理部門の車両登録・運転免許証事務のオンライン事務処理件数は、これまで6,769万件あり、前年比124%増の3,747万件になりました。そのうち、車両の仮車番発給枚数2,043万枚がオンラインで発行されました。 

 (環境網レポート等を整理)

浅田次郎、中国の旅

第117回直木賞受賞(1997年上期)『鉄道員』の浅田次郎(1951年〜)は多感な青年期に漢詩に感銘を受け、次第に漢文に親しむようになり、中学時代に、東洋史の泰斗・宮崎市定教授(1901年〜1995年)の著作『宮崎市定全集』に巡りあい、後の著作活動に少なからぬ影響を受けています。      

*宮崎市定教授;中国の科挙制度と官僚制度に関する論考が著名=============================================================================
浅田次郎は、中学2年の時、国語の先生が漢詩を読み下し文で読んだ時に「なんだ、この美しい言葉は!」と感じ、「外国語なのに、言語に返り点をつけて日本の構文に直して読み下したら、非常に美しい文章になり、その上、言わんとしている内容まできちんと伝わってくる。そうした言葉の変換の不思議さにどんどん惹かれていった」と語っています。浅田次郎は、清朝末期を描写した小説「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」、「マンチュアン・リポート」、「天子蒙塵」を書いています。「蒼穹の昴」は、架空人物・金持ちの放蕩息子・梁文秀(科挙試験に状元合格、光緒帝に仕える)と貧乏な家の息子・李春雲(宦官、御前太監、西太后に仕える)がそれぞれの立身出世の物語です。実在の光緒帝、西太后をはじめとする人物とともに物語が進んでいき、科挙のシーンでは、史料を読み込み、まるで実際に体験したかのように、科挙試験の様子を活写しています。


「蒼穹の昴 <科挙登第>」より---------------------------------------------------

「友達と呼ぶには畏れ多いがね。こちらは去年の直隷郷試の経魁、王逸君ですよ」へえ、と老生は王逸の鮮やかな藍衣を眺めた。経魁とは郷試及第者のうち上位五名に与えられる尊称である。「直隷省の経魁!それはすごいの。合格確実じゃわ」王逸は応挙七十年の老生を見くだすように、鼻で笑った。「何も珍しいことじゃあるまい。ここにはどこそこの経魁だけで何百人もいるんだ」「ごもっともじゃ。かくいうわしも、何を隠そうもとは杭州府の経魁じゃて」老人は笑いながら咳きこんだ。文秀と王逸は顔を見合わせた。浙江省杭州府といえばかつての南宋の都、古くから多くの大吏高官を輩出する学芸の地である。同じ経魁といっても杭州のそれは当然水準が違う。

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画像1.png 【南京の江南貢院(当時)】

清の光緒年間(1875年〜1908年)、南京の江南貢院と北京の順天貢院は中国で最大の中国の官吏登用試験「科挙」試験場であり、北京の順天貢院は既になく、南京の江南貢院は中国科挙博物館になっています。杭州の「科挙、郷試」試験場・杭州貢院は、その跡地に杭州高級中学(重点学校)があります。(科挙制度は隋の時代に始まり、約1300年にわたり歴代王朝で続けられた官吏登用制度、1904年7月4日に行われた殿試が最後の科挙試験となりました。)史料によると、明清時代、科挙試験の「人」、「進士」、「状元」合格者は江蘇省、浙江省の出身者がほぼ半々で占められていました。今も、綿々と優秀な人材を輩出しています。

金華市剪紙博物館

剪紙(切り絵)を伝承する工芸美術大師・・東明氏が私財を投じて作った、2011年11月に開館した「金華市剪紙博物館」が浙江省金華市にあり、無料で開放されています。博物館は清時代の建物を利用し、レンガと木から成る構造、白い壁の黛瓦で、古式蒼然たる雰囲気を持つ、趣のある静かな佇まいを保っています。中国には、剪紙をテーマにした博物館は、ほかには華夏剪紙博物館(長沙)、中国剪紙博物館(揚州)があります。

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南北朝時代(420−581)が起源とされる剪紙は悠久な歴史があり、中国各地で広く伝承されています。地方により、作風や題材、作り方、使われ方が異なり、一般的には、花や動物、日常風景や生活習慣、物語などで、吉祥などの意味を含蓄した図案を赤い紙にハサミで切ったものです。
2009年には、中国の剪紙はユネスコの世界無形文化遺産リストに登録されています。浙江省でも、南東に位置する台州地域、金華地域、温州地域はこの民間芸術の制作が盛んな地域です。
剪紙の歴史、流派を紹介し、館蔵品・清時代末期の民間剪紙作品90幅、国の無形文化遺産(浦江剪紙)の代表的継承者・善搦≠フ作品、“金華第一剪”と称せられている王風氏などから寄贈、・東明氏自身の剪紙作品、全部で2000幅を展示しています。

金華市剪紙博物館所在地:金華市城区東市街50号

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