2025年、杭州蕭山国際空港は25周年を迎えます。当空港は2000年12月開港した、中国の空港で最大規模を指すF4級の大型空港です。2024年の旅客者数は延べ4,805万人、飛行機の発着数は32万回を超え、過去最高数値を記録しました。うち国内線の発着数は29万回で各地と通じ、特に北京・広州・深センと頻繁に往来しています。国際線は2024年には21の国・地域、36の空港と結んでいます。中国が推進する「一帯一路」政策を受け、ウズベキスタンのタシケントやオーストラリアのメルボルンをはじめ、ラオスのビエンチャン、ホーチミン、日本路線では成田、関西、中部(名古屋)、また本県の空の玄関口・富士山静岡空港と間に路線が開設されています。
杭州蕭山国際空港は杭州市の東部に位置し、市街地から27㎞の場所にあります。719haという広大な敷地に4つのターミナル(T)があります。T1とT3は、同じB棟に並ぶように隣接し、T2はA棟にあります。T4はT1とT3の向かい800mに位置しています。国際線の飛行機が発着するのはT2とT4、国内線はT1とT2です。また、T2は主に香港、マカオ、台湾便が発着するターミナルに使用され、香港の航空会社をはじめ、台湾のLCC(格安航空会社)等が就航しています。日本等の国際便が発着するT4は新しく、2022年9月に開設されました。T4は杭州の西湖の湖線の形状にインスピレーションを得てデザインされたこの建物は、美術館のような雰囲気を漂わせています。
T3とT4には気軽に利用できるファストフードやカフェ、ラーメン店や中華レストラン等、様残な飲食店がそろっています。日本でも馴染み深いコンビニもあり、食事に困ることはありません。またT3、T4には免税店や土産店等、ショッピングを楽しめる店舗数多くあります。有名ブランドショップや書店、電子機器店、中国らしい土産がある特産品やファッション雑貨店、杭州ならではの土産店が揃っています。中には朝5時30分から、或いはフライトの最終時刻まで営業している店もあるので、早朝便・深夜便にも対応しています。
歴史を振り返ってみると、以前は杭州市内にあった杭州筧橋空港であり、1931年軍用飛行場として開設されました。1956年には国家民航局がこの飛行場を民間機の発着にも利用することを決め、1957年1月、民間機による上海・杭州・南昌・広州を結ぶ航空路線が誕生しました。以来、中国の空の交通網にとって重要な拠点空港としての役割を担ってきました。
その後、2000年12月30日、杭州市を通る銭塘江南岸の杭州蕭山に「杭州蕭山国際空港」は正式開港しました。杭州筧橋空港は同年12月28日、民間空港業務としての役目を終えました。杭州蕭山国際空港は民間空港業務の役目を引き継ぎ、この25年間で大きく成長しました。
現在、国際線と国内線等複数の路線を結ぶハブ空港としての役割、また長江デルタ地域での拠点空港として、注目されています。各航空会社が杭州を中継した路線を開通させたり、税関が通関業務のスピードアップをはかったりして、T4ではトランジット利用者のためシャワールームに無料の歯磨きセットを用意する等、次々に新サービスを付加して、機能と利便性を向上しています。
※NEWT「中国・杭州蕭山国際空港を徹底解説!」等を参照・整理