自動車のナンバープレートは、日本でもいろいろなタイプがあります。お客を載せる営業車・タクシーは緑色であり、レンタカーは「わ」ナンバーと、最近ではオリンピックバージョンや、花や恐竜等が描かれているものもあり、気をつけて見ているとなかなか面白いものがあります。

 

中国のナンバープレートも色に意味があります。青色は一般的に中国人の所有する普通サイズの自動車やコンパクトカー、黄色は中国人の所有するトラックやバス等の大型自動車両や教習自動車、黒色は領事館や外資系企業等外国人が所有する自動車、白色は軍隊や警察・裁判所が所有する自動車になります。最近では、新エネルギー自動車につけられる緑色のプレートがよく見られるようになりました。

 

一般自動車のナンバープレートは、例えば「浙A・1B123」、「江E・CD456」のように漢字+アルファベット+英数字5文字で綴られます。最初の2文字は登録地を表しています。例えば、「浙」は浙江省、「A」は杭州市を、「江」は江蘇省「E」は蘇州市を指します。続く5桁はもともと数字のみで管理していましたが、中国国内の自動車両が増えるのにともない、5桁の組み合わせでは間に合わなくなり、アルファベットを組み合わせることになりました。一方、緑色のナンバープレートは通常のナンバープレートに比べて1桁多く、3桁目に純電気自動車を指すDか、プラグインハイブリッド自動車を指すFが入ります。

 

新エネルギー自動車の購入には様々な優遇政策があり、購入時に数千元(10万円程度)から数万元(100万円程度)の補助金が受けられます。税金面でも自動車購入税や、自動車税が免除されます。また、一般自動車の場合、地域によっては各期のガソリン自動車台数が決められていて、ナンバープレートの発行数も決められています。自動車にナンバープレートを付けるために、抽選で勝ち取らなければなりませんが、緑色のナンバープレートはそうした制約・制限がないので、いつでも付けることができます。

 

この緑色のナンバープレートを付けた自動車に対して、地域や場所によって様々な優遇措置があります。例えば、橋や高架道路等交通量を調整するため、「この日は末尾が奇数のナンバーのみ通行可能」等のやり方で、通行制限される場合がありますが、緑色のナンバープレートにはその制限が免除されることがあります。その他に駐車場が2時間まで無料等、優遇制度を設けているところもあります。

 

緑色のナンバープレート自体もエコをうたい、無公害の印刷方法で、同時に偽造や盗難を防ぐべくQRコードを使用し、シェーディング印刷により偽造されにくくなっています。また、登録地を示す最初の2文字の後、「E」をモチーフにした印が入り、通常のプレートと比べ質もデザイン性もアップしているようです。

 

中国のナンバープレートは管理性が高く、違反記録等も自動車両ナンバーから検索できます。以前からスピード違反やシートベルト不着用等、ナンバープレートとともに写真に撮影され、自動的に違反が記録され、罰金が引き落とされる、という制度でした。緑色のナンバープレートも出てきたばかりのころに比べ、新たな管理体制が整い、一般自動車と同じようにネットで情報を検索できるようになっているようです。こうした分野においても中国の技術運用と管理体制の普及スピードは目を見張るものがあります。

 

捜狐網「道路上の緑のナンバープレート、どんな意味?」等を参照・整理