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お墓が高くて死ねない! 中国のお墓事情

 毎年4月初めの清明節になると、中国人は先祖のお墓参りに行く習慣がある。日本では何代にも渡って家族が先祖と一緒にお墓に入ることができるが、中国では1名又は2人の個人や夫婦墓が一般的な風習であり、北京等大都市の墓地は、「人口増加、土地不足」のために、墓地の価格は急激に値上がりしている。お墓市場では、ややもすれば、数万元、数十万元、ひいては百万元を超える墓地も出回っており、ごく一部の裕福な人達を除けば、一般市民にとっては平静ではいられない。「お墓が高くて死ねない!」という話題は、決して巷の茶飲み話ではなくなってきている。

 民生部が発表した『2014-2015中国葬儀事業発展報告』によると、中国の年間死亡人数は約800万人で、火葬される比率は50%である。土地資源が不足しているため、大部分の省で、既存の墓穴を10年以内には使いきってしまう勢いである。

 このような背景によって、墓地の価格は絶えず上昇している。一方、地方によっては墓地の面積の広さを他の人と競い合うといった競争意識もはたらき、お骨を埋葬する1名又は2名の墓地面積は1uを超えてはならないという、政府が定めた規定があるにも関わらず、個人がオーダーメイドする墓地には、面積が10uを超えるものや、豪華に装飾されたものも大量に存在する。いわゆる「風水」の良い場所に建てられた豪華な墓地は、顧客が面積や設計、石材等を自由に選択でき、1つの墓地に数百万元をかけるといった状況も珍しくない。

 なぜ墓地を市場化する必要があるのか?なぜ公益化して、平等な社会を建設することができないのか?というような疑問が生まれてきている。

 人は生まれながらにして平等だというのは理想主義にすぎないとしても、死ぬときには平等であってもよい。実際、寧夏省銀川市では定価99元の公益墓地が多数売り出されているが、誰も見向きもしない。行政部門の監督不足により、公共墓地は手抜き工事というのが公益墓地の代名詞となってしまっている。

 生まれれば親に養われ、亡くなれば拠り所となる場所があるというのが人間の基本的な権利である。もともと葬儀業界は、公共サービスの保障範囲に組み入れられた民生事業であるべきであり、葬儀にまつわるビジネスを本来の公共サービスに戻し、墓地の公益化を推進する時代が訪れようとしている。又、樹木葬、海葬等の生態的な手段が積極的に採用されれば、土地の利用やコストが削減できるだけでなく、環境保護にも役立つ。人々のお墓に対する観念を変えていく必要がある。

※「捜狐評論」等を整理


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