中国のインスタント食品市場、再び活況に

中国では、近年、出前などの宅配サービスの爆発的発展により、インスタント食品市場は顧客が奪われていました。しかし、新型コロナウイルスの流行による外出自粛の影響により、保存が便利で、外出しなくても食べられるインスタント食品は再び注目を集めます。2020年の春節期間、消費者の多くがインスタントラーメンを買いだめするようになったため、実店舗の棚は次々に空となり、EC販売では、同比700%の伸びとなり、インスタント食品市場に活気があふれました。
新型コロナウイルス禍期間、インスタント食品は最初に生産を再開した業種の1つです。これにより、防疫期間の消費者と医療スタッフの飲食は保障され、インスタント食品の緊急、救援保存物資の機能が際立ちました。しかし、インスタント食品市場が伸びてきたのは、外出自粛の影響だけではありません。
例えば、インスタントラーメン販売数を見てみると、2012年に史上最高の460億食に達した後、デリバリーの台頭により、4年連続で下がり、2016年に370億食にまで落ち込んでいます。しかし、2017年から奇跡的に回復し、また400億食以上に戻ってきていました。これには、いくつかの理由があります。
第一に、デリバリーサービスが激しく競い合っていた頃は、赤字運営でも割引券を提供する店が多く、デリバリーの単価がとても安い状況にありました。しかし、最近は、デリバリーサービス市場も3〜4社ほどに淘汰されてきており、また食材価格の高騰により、デリバリーの単価も増えてきています。
二つ目の理由は、近年多くの化学技術革新により、インスタントラーメン業界の「食材重視」傾向がより際立ち、「お湯を入れてすぐ食べられる」ものから、「味、栄養、ヘルシー」な位置付けへと発展し、品質が向上していることがあげられます。以前は、化学調味料の粉末を使って、肉などの味を再現する場合も多々ありましたが、最近は、肉や野菜を真空パックに入れて、インスタントラーメンに添付するケースがよく見られるようになってきています。また、消費者の健康志向を受け、揚げた麺からより健康的な製造方法に切り替えたり、スープの具に、より高級な食材を入れたり、さまざまな点でインスタントラーメンを高級化しています。
他にも、生石灰と水が合わさると発熱するという原理を利用し、自己発熱するご飯、ラーメン、鍋などいろいろな自己発熱食品が開発され、多元化する消費ニーズに対し、多くのインスタント食品企業が、差別化革新の道を選択し、消費者により多くの品質の選択を提供しています。これらの要因が重なり、新型コロナウイルス感染症の発生後、インスタント食品業界は、急成長を実現しました。

(中国網等を参考に整理)