中国『抹茶』、まちおこしブーム

 世界的に『Matcha』の呼称で認知、普及している抹茶の年間需要量は12000トンあると言われていますが、供給量は5000トンに過ぎず、まだまだ大きく伸びる市場として注目されています。また、日本においては抹茶のブランドといえば、京都宇治ですが、静岡(藤枝)、愛知(西尾)も知られ、抹茶入り茶飲料、抹茶ラテ、抹茶入りスムージー、抹茶風味のケーキなど多様化し、その消費量は急速に伸びています。

 中国の抹茶も同様であり、ここにきて粉状緑茶と抹茶の不鮮明な状況から、中国『抹茶』は日本以上に大きな変貌を見せています。

 中国抹茶は、日本に留学していた中国人が上海で創業した「上海宇治抹茶有限公司」が知られています。同社は日本から抹茶生産設備、技術を導入し、石臼引きの抹茶を生産しています。また、紹興御村茶有限公司は日中合弁企業で経営され、2010年日本側が撤退しましたが、現在では中国最大の抹茶生産企業になり、2017年には生産量600トン、年間生産額1億元を超えています。中国において、スターバックス、ネッスル等食品企業に対して抹茶供給ベンダーとなっています。

 今年10月には、貴州省銅仁市江口県で「2018第1回貴州梵浄山国際抹茶文化祭」が開催されました。開幕式には中国茶文化研究会、中国茶流通協会茶集団標準作業委員会等の関係団体、専門家、学者、地元の茶業界の関係者400人が出席しました。両協会はそれぞれ「中国抹茶之都(中国抹茶の都)」、「中国高品質抹茶基地(中国高品質抹茶生産拠点)」の称号を授与しました。

 貴州省に北東部に位置する銅仁市は、「貴州北東部の入り口」と呼ばれ、面積は1万8000平方キロ、人口は400万、トゥチャ族、ミャオ族、トン族などの少数民族が人口の68%を占めています。貴州省の茶葉栽培面積は中国において連続5年第1位となっています。

 現在、銅仁市の生態茶葉栽培面積は189万ム―(1ムー・6.667a≒200坪)あり、省内茶葉面積の4分の1を占め、省内第2位となっています。当地では、中国だけではなく、「世界の抹茶の都」を目指し、現在、先進的な抹茶生産ラインを導入稼働予定であり、2019年には原料の碾茶生産ライン100本投入する予定です。また、2022年には高品質抹茶原料拠点10万ム―以上に、碾茶生産ライン200本以上、抹茶生産ライン10本以上、年間生産量4000トンにする計画があります。

 日本の抹茶が明確な標準が打ち出せない中、中国の国家標準『抹茶』(GB/T 34778-2017)は2017年11月1日に公布され、2018年5月1日より施行されました。この標準の起草機関には浙江省茶葉集団股有限公司、中華全国供銷合作総社杭州茶葉研究院、国家茶葉質量監督検験中心、宇治抹茶(上海)有限公司、安徽農業大学、江蘇品茶業有限公司、紹興御茶村茶業有限公司となっており、政府系の研究機関や大学のほか、抹茶の生産企業などが名を連ねています。この標準では、抹茶の用語と定義、必要条件、試験方法、検査ルール、表示、ラベル、包装、輸送と保存について規定されています。現段階、この標準は、製法の部分や栽培方法などについての詳細な記述はなく、あくまで最低限度の基準です。

 中国『抹茶』がこうした標準と産地化によって、世界の市場において瞬く間に席捲させるような勢いがあり、世界の市場に売っていこうとしている日本『抹茶』にとって脅威な動向であり、その動向は益々目が離せなくなります。

人民網、雪花新聞等の記事を整理