中国の自動車業界にも新エネ車で「HUAWEI」が誕生か?

 自動車製造の歴史を見ると、1908年のフォードの「ガソリン車」から100年以上経った今も、自動車の動力源・燃料は化石燃料「ガソリン」であるが、この100年以上続いたガソリン車の歴史が中国から電気を動力として走る「電気自動車(EV)」によって変わるかもしれない。

 中国では、新エネ車産業の発展に注力するため、2012 年から 2020 年までにわたる産業育成計画「省エネと新エネ車産業育成計画(2012〜2020 年)」を 2012 年に策定している。それによると、2015 年までに電気のみで駆動するバッテリー駆動電気自動車(BEV)と混合動力電気自動車(PHEV)を累計で 50 万台生産・販売し、更に 2020 年までに BEV と PHEV の年間生産能力を 200 万台とし、累計での生産・販売台数 500 万台を達成するという、新エネ車産業を育成しようという意欲的なものである。

 更に 2017 年 に発表した「自動車産業中期発展計画」では、2020 年の国内自動車市場規模を 3,000 万台と予測し、その内、新エネ車 を 200 万台と想定、更に 2025 年には市場規模 3,500 万台の予測に対して新エネ車 を 700 万台にまで拡大するという計画を発表している。2020年までに充電スタンド12000カ所、充電設備480万基を設置する目標をあげている。

 「新能源汽車」(新エネ車)とは、動力源として従来とは異なる自動車燃料の使用(または従来の自動車燃料の使用、新しい自動車パワーユニットの使用)、総合的な自動車の電力制御及び駆動における先進技術及び先進技術原理の形成を指す。新技術と新構造の新エネ車には、ハイブリッド電気自動車(HEV)、純電気自動車(太陽電池を含むBEV)、燃料電池電気自動車(FCEV)、その他の新エネ源(スーパーコンデンサー、フライホイール、その他高効率エネルギー貯蔵自動車等)の大きく4種類に分けられ、また非従来型自動車燃料は天然ガス(NG)、液化石油ガス(LPG)、エタノールガソリン(EG)、メタノール、ジメチルエーテル等、ガソリン及びディーゼル以外の燃料電池車を指す。

 中国の2018年の自動車生産台数は前年比4.2%減の2,780万台(世界生産総数9,500万台)に対して、その内、新エネ車の2018年年の生産台数は前年比59.9%増の127万台(世界生産総数300万台)、更に2019年は200万台になると予測されている。

  世界自動車市場での新エネ車販売台数のTOP20には中国メーカー・北京汽車等9社がランクインしている。日本メーカーは3社がラインクインしている。世界自動車市場における新エネ車シェアは現在数%にすぎないが、2030年言には30%に拡大するとの試算もある。

  もっとも、中国の新エネ車急成長の要因は圧倒的な技術力の差によるものではなく、環境対策(光化学スモック等大気汚染対策)の一環として、中央と地方政府による新エネ車を優先とした補助金政策、新エネ車が新規乗用車購入時のナンバー発給制限、都市中心部への乗り入れ規制を受けないといった振興策が誘因しているとみられるが、驚異的なその伸びは脅威的である。

  多くの日本メーカーが撤退する中、中国メーカー「HUAWEI」が勃興し、中国発信のガラケーからスマホへのパラダイムシフトにみるように、これから自動車メーカーの間でも起ころうとしているのかもしれない。

 

(新能源汽車網等の掲載記事を整理)