中国の新しい外国人出入国管理条例の公布について

2013年7月26日

在上海日本国総領事館

1.新たな条例の施行

(1)6月21日付けで当館より、中国の「中華人民共和国出境入境管理法」について注意喚起を発出いたしましたが、今般、同法の細則となる「中華人民共和国外国人入境出境管理条例」が公布されました。同条例は9月1日から施行されますが、施行に伴い、査証、居留許可等の面で大きな変更点があります。

(2)具体的には、9月1日以降、これまでの短期商用については、これまでのFビザから新設のMビザに、また、駐在員の方の帯同家族については、これまでのZビザ或いはFビザ乃至Lビザから新設のS1又はS2ビザに変更となる模様です。今後、在日本中国大使館や在大阪中国総領事館等、中国関係部門のHP等にも詳細な情報が掲載されることになると思われますところ、関連の情報にご注意下さい。

なお、同条例の本文(中国語)については、以下のサイトをご参照下さい。

http://www.gov.cn/zwgk/2013-07/22/content_2452453.htm  

(3)また、在中国日本大使館において、同条例の査証、居留許可関連部分につき仮訳を作成しましたので、ご参考として添付いたします。(正確な内容については、あくまで原文をご参照下さい。)


2.居留許可(居留証件)の延長手続等

7月1日の「中華人民共和国出境入境管理法」の施行後、中国各地の公安当局において「居留許可」の延長、切り替え等にかかる所要時間が従来の概ね5営業日から、15営業日に実質上大幅な延長となっています。これは、同法第30条に於いて、所要期間が15営業日とされていること等と関係していると思われますが、今般、公布された「中華人民共和国外国人入境出境管理条例」においても、居留許可の延長、切り替え等の手続の所要時間は15営業日以内とされています(同条例第18条)。

中国内での居留許可の延長、切り替え等については、今後も3週間程度が必要となることが予想されますところ、ご自身の居留期間の有効期限等にはご注意下さい。(居留許可の延長、切り替え等を申請している間は、パスポートが公安機関預かりとなり受理票を受け取りますが、その期間中、中国国内であっても航空機等の交通機関を利用する移動に支障が生じることがありますので十分ご注意下さい。)

 なお、新条例では、条例施行日の9月1日以降、新規に居留許可を取得する場合は、本人が公安機関に赴き申請し、公安機関に指紋等生体情報を登録しなくてはならないことも定められています。

(別添)

国人入境出境管理条例

(仮訳(抜粋、要約))

第一章 総則 (略)

第二章 査証 (部分抜粋)

第6条 (普通査証の種類を規定、アルファベットの後の1は長期、2は短期を指す)

(1) C (略:飛行機や船舶の乗員等向け査証)

(2) D 中国に永住するため入国する人

(3) F 交流、訪問、視察等のため入国する人

(4) G トランジットをする人

(5) J1 中国内に常設されている海外メディア機構に駐在する海外メディア記者

    J2 短期の取材のため来訪する外国人記者

(6) L 観光査証、団体の形式で入国する場合には団体L査証を発給できる

(7) M 商業、貿易活動のため入国する人

(8) Q1 家族で居住するため入国する中国国民や永住資格を持つ外国人の家族構成員、及び、被扶養等の理由で中国内に居留するため入国する人

    Q2 中国内に居住する中国国民や永住資格を有する外国人を訪問するために短期で入国する人

(9) R 外国のハイレベル人材及び欠乏しており必要のある専門的人材

(10) S1 仕事、学習等の理由で中国内に居留している外国人の配偶者、父母、満18歳未満の子女、配偶者の父母が長期の親族訪問のため申請をする場合及びその他の個人的理由ための中国国内に居留する人員

S2 仕事、学習等の理由で中国内に停留・居留している外国人の家族構成員が短期の親族訪問のため申請をする場合及びその他の個人的理由ための中国国内に停留する必要のある人員

(11) X1 中国内で長期に学習をする人

     X2 中国内で短期に学習をする人

(12) Z 中国国内で仕事をする人

第9条 外国人は査証を申請する際、申請書に記入し、本人の旅券又はその他の国際旅行証書及び規定に合致する写真及び申請理由に関係する資料を提出しなければならない。

(1) C査証 外国運輸会社の保証書又は中国内関係機関の招待書簡

(2) D査証 公安部発行の「外国人永久居留身分確認表」

(3) F査証 中国国内の招へい機関が発行する招待書簡

(4) G査証 目的地への日付が確定した一連の飛行機(車、船)のチケット

(5) J1、J2査証 外国の駐在メディア機構及び外国記者取材に関する規定に則った申請手続履行及び相応の申請資料

(6) L査証 要求に応じた旅行計画アレンジ等の資料。団体形式の場合は加えて旅行会社の招待書簡

(7) M査証 中国国内の商業、貿易協力側発行の招待書簡

(8) Q1査証 家族で居住する場合は、中国内に居住する中国公民、又は、永久居留資格のある外国人が発行する招待書簡及び家族構成員の関係を証明するもの、被扶養等の場合は委託書等の証明資料

    Q2査証 中国国内に居住する中国国民、永住資格を有する外国人の招待書簡

(9) R査証 中国政府の関係主管部門が確定する外国ハイレベル人材及び欠乏しており必要のある専門的人材誘致の条件及び要求に合致し、相応の証明資料を規定に基づき提出

(10) S1及びS2査証 仕事、学習等のために中国国内に停留、居留している外国人が発行する招待書簡、家族構成員の関係証明或いは入国して私的事務を処理することを証明する資料

(11) X1査証 中国内の教育、研修機構が発行する入学許可通知書及び主管部門が発行する証明資料

     X2査証 受け入れ機関が発行する入学許可通知書等の証明資料

(12) Z査証 労働許可等の証明資料

第三章 停留・居留管理 (部分抜粋)

第13条 外国人が査証の延長、切り替え、補充発行の申請及び停留証件の申請を行い、規定に合致し受理した場合には、公安機関出入境管理機構は有効期限7営業日を超えない受理票(原文:受理回執)を発行し、かつ、受理表の有効期限内に発給の可否につき決定をしなければならない。

(略)

申請人は所持する旅券又はその他の国際旅行証件が当該申請のため預かりとなっている期間中、受理票で中国内に合法的に停留できる。

第15条 居留証件は以下の類別をする。

(1)就労(工作)類:中国国内で就労する人

(2)学習類:中国国内で長期に学習する人

(3)記者類:中国国内に常設されている海外メディア機構の外国人駐在記者

(4)家族居住類:家族で居住するため居留する中国国民や永住資格を持つ外国人の家族構成員、及び、被扶養等の理由で中国国内に居留するため入国する人

(5)私的事務類:仕事、学習等の理由で中国国内に居留している外国人の配偶者、父母、満18歳未満の子女、配偶者の父母で長期の親族訪問のため居留する人及びその他の私的事務のために中国国内に居留する必要のある人

第16条 居留証件を申請する外国人は、本人の旅券或いはその他の外国旅行証件、規定に合致する写真及び申請理由に関連する資料を携え、本人が居留地の県レベル以上の地方政府公安機関出入境管理機構に手続のために赴き、かつ指紋等の人体性別識別情報を残さなくてはならない。

(1)就労(工作)類:就労許可等の証明資料

(2)学習類:受け入れ機関が発行する学習期限が明記された書簡等の証明資料

(3)記者類:関係主管部門が発行する書簡及び発行された記者証

(4)家族居住類:家族居住のために中国国内に居留する必要のある場合には家族構成員の県警証明書及び申請理由に関係する証明資料。被扶養等の理由で中国国内に居留するため入国する人は委託書等の証明資料

(5)私的事務類:長期親族訪問の場合は、親族関係証明、訪問の対象となる居留証件等の証明資料。私的事務のための場合は、その必要性を示す関係資料

 外国人が有効期間1年以上の居留証件を申請する場合は、規定に基づき健康証明(6ヶ月以内発行のもの)を提出しなくてはならない。

第17条 外国人が居留証件の延長等を申請する場合には、申請書に記入し、本人の旅券或いはその他の国際旅行証件及び規定に合致した写真及び申請理由に関係する資料を提出しなければならない。

第18条 外国人が居留証件の延長等の申請を行い、規定に合致し受理した場合には、公安機関出入境管理機構は有効期限15営業日を超えない受理票(原文:受理回執)を発行し、かつ、受理票の有効期限内に発給の可否につき決定をしなくてはならない。

(略)

申請人は所持する旅券又はその他の国際旅行証件が当該申請のため預かりとなっている期間中、受理表で中国国内に合法的に停留できる。

第19条 査証の申請及び居留証件の延長、切り替え等、停留証件の申請については、以下に該当する場合は、招へい単位或いは個人、申請人の親族、関係する専門サービス機構等が代理申請できる。

(1)16歳未満或いは満60歳以上で疾病等の理由があり行動に不便がある場合。

(2)初めての中国入国ではなく、中国国内での停留、居留記録が良好な場合。

(3)招へい単位或いは個人が当該外国人の中国滞在期間における滞在費用につき保証措置を提供する場合

第22条 学習類の居留証件を所持する外国人がアルバイト(勤工助学)あるいは校外での実習を行う場合には、所属する学校の同意の後、公安機関出入境管理機構に、アルバイト又は実習場所、期限等の追記を申請しなければならない。

第四章 調査及び送還(略)

第五章 附則 (抜粋)

第36条 用語の定義

(3)短期とは、中国国内の停留が180日を超えない(180日を含む)ことを指す。

(4)長期、常駐とは、中国国内の居留が180日を超えることを指す。

第39条 本条例は2013年9月1日から施行する。